「オールド・ボーイ」を試写会に行ってきました。
ストーリーは、
1993年、広告代理店重役のジョー・ドーセット(ジョシュ・ブローリン)は泥酔して街をさまよっているところを何者かに拉致され、気が付くと見知らぬ一室に監禁されていた。理由もわからぬまま、気が狂うような生活が20年も続いたある日、彼は突然解放される。監禁中に妻殺しの汚名を着せられたジョーは、自分を陥れた者を突き止め、復讐(ふくしゅう)を果たすべく動きだす。
というお話です。
日本の漫画を韓国で映画化し、そのリメイクで作られた映画です。いやぁ、やっぱり、凄い衝撃でした。韓国版のオールド・ボーイも凄かったけど、ハリウッドリメイク版も、衝撃作でした。原作漫画、韓国版、ハリウッド版、3つを比較しながら、感想を書いていきたいと思います。
ストーリーは、原作漫画をベースに、韓国版、ハリウッド版とも、それぞれ、少しづつ変更を加えてあり、それぞれに、別々の恐さを含んだ内容になっています。原作は、拉致監禁の理由が、ちょっと現実離れしていましたが、韓国版の映画となり、より現実的な復讐劇に変わり、恐ろしさと美しさを纏いました。そして、ハリウッド版は、その理由と、結末に変化が加えられ、自分の尻拭いは自分でという話となっています。
ほとんどの映画は、リメイクされると不満が続出するのですが、この作品は、新たな驚きと、ワクワク感があり、残酷さは変わらず存続していて、本当に楽しめました。ただ一つ、私が文句を言わせてもらうとすれば、韓国版の悪役イ・ウジンのユ・ジテさんが醸し出す、潔癖症で完璧主義者であるからこそ、復讐も完璧でなければいけないという強い精神のようなものが、あまり感じられず、ちょっと物足りなさを感じました。
主人公のオ・デスは、ハリウッド版では、ジョー・デュセットとなり、より強さと怖さが増したような気がしました。最初は、デブデブのお腹に筋肉がひとつも無い身体なのに、監禁中の鍛錬により、完璧な肉体を手に入れて、すごくカッコよくなるんです。これ、ジョシュ兄さん、凄いと思うんですけど、短時間に、ブヨブヨからムキムキに変化させるって、どんな訓練をしたのかしら。役者魂の賜物とは思いますが、これ程、短時間で出来るなら、普通の人間なら1年くらいかかれば出来るでしょ。ブヨブヨの人なんて居なくなると思うんだけどな。この変化は、超凄いです。これ、CGじゃないよねぇ。(笑)
韓国版と同じく、やはり、餃子が、謎を解く鍵になってくるのですが、この餃子、超マズそうなのよ。あまりにマズそうなので、良く、そんなに食べられるわねって聞きたくなっちゃった。こういうのを見ると、日本の食文化は、本当に素晴らしいなって思います。餃子が、あんなにパサパサに見えたら、誰も食べないよ。それなら、肉団子で良いでしょって感じ。もう少し、食べ物にも気を使ってね。
それにしても、このハリウッド版の悪役エイドリアンは、潔癖症的な美しさが無くて、ちょっと残念。韓国版の時、スーツもシャツも靴も、同じものがクローゼットに沢山並んでいて、全てがピシッと揃っているんです。そして、身体も完璧に鍛えていて、光るように美しいの。特に、ハリウッド版は、そばに女を侍らせているというのが、ダメダメでしょ。女は汚いモノという感じで扱うタイプじゃないと、この悪役は、役不足なのよね。まして、髭は辞めて欲しかった。
それに対して、ジョー・デュセットを演じるジョシュ兄さんは、カッコ良かったなぁ。オッサンはオッサンなんだけど、付いて行きたくなるような強さがあって、気に入りました。主人公と一緒に行動する女性は、それほどこだわりは無いので、問題は無いと思いました。今回のラストは、原作とも韓国版とも違い、衝撃を受けますよ。オオッと思ってしまいましたもん。完璧な幕だと思いました。
それにしても、このオールド・ボーイ、韓国の映画会社が勝手にリメイク権を売ったらしく、原作者や出版社が訴えていたんですよね。解決したからリメイクが出来たんだと思うけど、相変わらず、韓国社会は、汚い事を平気でやっているんですね。権利という言葉を、韓国人は知っているんだろうか。あまりに未熟な社会で、どんなに良い映画を作っても、下に見てしまいます。
私は、この映画、超超お勧めしたい映画です。但し、結構、残酷な内容なので、R15指定が付いているように、子供や、残酷な描写がダメな方は、止めて下さいね。まぁ、韓国版を観ていた方には、何の問題も無いと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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