「旅人は夢を奏でる」を観てきました。
ストーリーは、
ティモ(サムリ・エーデルマン)はピアニストとして名声を得たものの、私生活では妻と子どもにそっぽを向かれていた。そんなある日、ティモの前に怪しい男が現われる。それは、3歳の頃から音信普通の父親レオ(ヴェサ=マッティ・ロイリ)だった。世界中を旅してきたという自称・元ミュージシャンのレオは、家族や親戚に会いに行こうとティモを連れ出し北へと向かうが、レオは秘密を抱えていて……。
というお話です。
ティモの前に突然現れた父親は、デブデブに太っていて、冴えない最低男に見えました。息子は、ピアニストとして成功しているのに、父親がこれ?って感じなのですが、このお父さん、本当は、昔、凄い事をしてたんです。もちろん、ミュージシャンもやっていたんだろうとは思うけど、果たしてその正体はって感じの、ええ~って思うような事なんです。
ティモは、もちろん、そんな事を知る由も無く、母親の下で、ちゃんと育って、素晴らしいピアニストに成長しました。でも、結婚生活は、破綻し、妻と子は、実家に帰ってしまっていました。途方に暮れて、住んでいるマンションを売ろうとしているところに、父親がやって来たんです。ここで不思議だったのが、産まれてすぐに別れた父親が訪ねて来て、オレが父親だと言っても、信用出来るんだろうか。何の証拠も無いのに、直ぐに受け入れて、家に入れてしまうところに疑問を感じました。私なら、信用しないよな。
で、父親があの町に行ってくれとか、我が儘をいうので、仕方なく、送って行こうとします。でも、車が無いので、どうするのかと思ったら、父親が車を盗んできて、レンタカーを借りてきたとティモに言って、出かけるんです。酷い父親だなぁと思ったのですが、この父親、もっとすんごい人なんです。ネタバレは出来ないけど、最後に、父親の正体を知った時、驚きましたよ。私が子供なら、驚きと、ちょっと怒りが込み上げてくると思うけどね。
話を戻して、旅に出た2人は、父親の最初の子供の家に行きます。ティムの姉に当たる人の家です。ティムは、何もかも知らない事だらけで、驚く事ばかり。このオッサン(父親)は、何なんだよっ!って思いながらも、本当の父親し、見捨てられずに付いて行くんです。
レオは、今まで、ティムを訪ねなかったことを気に病んでいて、自分が何故、ティモの前から消えなければならなかったのかと言う事を伝えるために、彼を訪ねてきたんです。そして、彼の出生の秘密も伝えるために。この出生の秘密、結構、驚くような内容でした。なんか、今まで観てきた映画とかドラマとは、ちょっと違う感じだったんです。これ、あまり、感動とか無いよなぁ~って思いました。感動せずに、驚きです。
う~ん、父親と息子の掛け合いが、結構、面白くて良いのですが、同じような内容の「ネブラスカ」と比べると、ちょっと劣るかなぁ。私は、「ネブラスカ」の方が解りやすくて、好きです。面白いことは面白いのですが、最後に行き着くまでが長いのと、最後の最後で、ちょっと、ガクッとするんですよ。盛り上がって、超感動って終わり方では無いので、なーんか、ちょっとガッカリなんです。
この映画、私は、まあまあ、お勧めしても良いかなぁ。面白いですし、一応、感動はするんですが、私は、え?それで良いの?って思っちゃって、納得出来ずに終わってしまったので、大手を振って、お勧め出来ないんです。やっぱり、悪い事をしたら、償う事が必要だし、そのまま逃げるって、ダメでしょ。そういうとこ、キチッとして欲しいのよ。逃げ得って、在ってはならない事だから、許せないって思うの。特に、こういう感動映画では、私はイヤなんです。気になったら、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・旅人は夢を奏でる@ぴあ映画生活