「愛の渦」人間の欲望に素直に従った人々の交流の裏にある、生きる事の辛さを描いています。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「愛の渦」を観てきました。


ストーリーは、

高級マンションの一室に設けられた秘密クラブ、ガンダーラ。そこで開催される乱交パーティーに、ニート(池松壮亮)、フリーター(新井浩文)、サラリーマン(滝藤賢一)、女子大生(門脇麦)、保育士(中村映里子)、OL(三津谷葉子)、ピアスだらけの女(赤澤セリ)たちが参加する。セックスしたいという共通の欲望と目的を抱えている彼らだったが、体を重ねるのに抵抗を感じる相手も浮上してくる。さまざまな駆け引きが展開する中、ニートは女子大生に特別な感情を抱くようになっていく。

というお話です。


愛の渦

この映画、私の大好きな俳優さんが沢山出ているのですが、ちょっと恥ずかしい映画なのかと思って、ちょっとコソコソしながら観に行ってきました。(笑) 私、新井浩文さん、田中哲司さん、窪塚洋介さんがとっても好きなので、もう、この映画、超嬉しい配役なんです。そこに、池松くんが主演と来ていて、本当に嬉しい!内容が衝撃的だけど、これ、舞台劇だったんですよね。舞台で観たかったな。面白かったと思います。映画では、ヤッている部分も目一杯描かれていたけど、舞台では、ヤッている部分はカーテンの向こうとかになっていたのかしら、まさか舞台上でっていったら、それストリップだよねえ。(笑)


あるニートの青年が、六本木駅を出て、どこかに電話をします。行き方の説明を受け、あるマンションに入ると、乱交パーティーを開いている秘密のクラブで、彼は参加するためにここに来たのでした。細かい説明を受けて、開始時間にマンションのリビングへ行くと、そこにはヤルためだけに来た男女が、彼を含めて男4女4人、集まっていました。その密室で起こる、深夜0時~朝5時までの出来事が描かれています。


愛の渦

もちろん、ヤル為に集まった訳だから、ヤりますよね。まず、最初に、誰とヤるかって事が問題になってきて、早く手を挙げた人から先に、下のベッドルームに下りて行きます。ベッドルームには、4つのベッドが並べられていて、誰もが、人がヤッているのを見れる状態になっています。乱交パーティーって、こういうのを言うんだって、初めて知りました。

いつもなら恥ずかしくて言えないような事を、この集まりでは言えちゃうんです。だって、来ている人は、全員、スケベな人なんですから。さすがの私も、ここに、その言葉を全部、書けないほど、エッチでエグい事なんだけど、全員がスケベって解っていると、ここまで言えてしまうのかっていうようで、驚きました。いやぁ、マジで大笑いしました。だって、恥ずかしいことを、あっけらかんと言ってしまうので、観ているこちらは、スっごく面白くなってきちゃうんですよ。私は、大笑いしてしまいました。

愛の渦

女性の方が、”さっき見てたら、あなたのスッゴク大きかったから、次は私とヤッてね!”とか、言っちゃうんですよ。この先のセリフも、超凄いんですけど、恥ずかしくて書けません。(笑) それくらい、恥ずかしいことを、平気で話せちゃうんです。普段、言いたくても言えないような事を、こういう場で言ってしまうのが、ストレス発散になるのかもね。まして、その後に、気持ち良くなるんだから、そりゃ、現代の抑圧された社会で生きていれば、またこういうクラブに行きたくなるのも解るような気がします。最初に、何度目?とかってみんなで聞いているんだけど、女性の4人の内2人は、リピーターでした。男性は、みんな初めてなのにね。

愛の渦

そうそう、リピーターの女性、職業が保母さんらしいんですけど、彼女のセリフで、”知っているだろうけど、保母さんって超スケベなのよね。だから保母さん仲間に聞いて来たの。”って言うんです。これ、言っていいのっ!保母さんが聞いたら怒らないかしら。そして、その保母さんが、園児が大きくなって自分とヤッているのを想像してオナニーしてるって言うところも、衝撃でした。私が母親だったら、怖くて保育園に預けられなくなるよなぁ。怖いっす。


そういえば、男性が2人で話しているセリフなのですが、”ヤッた後って、30分位、全くオッパイとか欲しくなくなるじゃないですか。その30分が永遠に続けば、オレ、東大とか受かってたと思うんですよね。”って言うんです。オオッ!と思って、またも事務所に来た男性たちに聞いてみたら、確かに、あの30分が続けば、集中力が凄くなって、何でも出来そうって言ってました。女性には、未知の世界なので解りませんが、続けられないからこそ、そう思うんでしょうね。(笑)

愛の渦

欲望に素直になるって、大切な事なのかもなぁって、ちょっと思いました。ヒロインの麦さん演じる女子大生なんですけど、普段は性欲を抑えて悶々としていて、初めて、このクラブに来て、発散したのだと思います。だけど、このクラブを出たら、また普通の大人しい女子大生を演じなければならず、どの姿が本当の自分なのか、フッと考える場面があって、すごく解るなぁって思いました。彼女が、これからどういう人生を生きるのかは判りませんが、このクラブに行ったことで、一つ、自分の内なるものに気が付いたのではないかと思いました。良い事だと思います。

もう一つ、デブな男が一人いるのですが、この彼が見どころです。もう、超笑ってしまいました。私、このデブとやった後に、女が、”あんた、他のところに入ってたよ。気持ち良くなって来たから言わなかったけど。”って言うんです。もう、ここで、ブブー!!って吹いちゃいました。それって、何処に入れてたのよぉ~!!(笑)もう、どうして、こんなに笑わせてくれるのかしら。

愛の渦

楽しい時間は過ぎて、現実世界に戻る人々。それぞれの人生があり、主催者側にも色々な事情があって、夢のような欲望のみの時間が過ぎると、また、厳しい現実を突きつけられる。そんな部分も描かれていて、上手いなぁと思いました。


私、この作品、超お勧めですっ!!こんな風に性を描いてくれた映画って、今まで無いんじゃないかな。と言うか、普段、話せない事をやってくれるので、知っているのにとても新鮮で、楽しめると思います。もちろん、一人で行ったり、友達と行くのも良いかも知れないけど、結構、カップルで行ってみて、恥ずかしい事もぶっちゃけて話してみたら、また仲が良くなるかも。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




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