「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」を観てきました。
ストーリーは、
100万ドルが当たったという通知を受け取ったウディ（ブルース・ダーン）。それはどう見てもインチキだったが、徒歩でもモンタナからネブラスカまで金を受け取ろうとするウディに息子のデイビッド（ウィル・フォーテ）が付き添うことに。こうして始まった父と息子の4州をまたぐ車での旅。途中、立ち寄った父の故郷で、デイビッドは父の意外な過去を知ることになる。
というお話です。
このお話、なんだか、自分にも起こりそうな話で、感動しちゃいました。あ、自分は息子ね。自分の親が、少しボケて来て、でもしっかりしている時もあって、年を取ってガンコになっているから、間違っている事も認めないんです。何度言っても聞いてくれないから、本人が納得するまで付き合ってあげなくちゃいけなくて、それは大変なんだけど、でも、ずーっと付き合っていると、親の深い愛情を知ることが出来て、なんて親って有難いんだろうっていう気持ちになるんです。
ウディ爺さんは、宝くじに当たったと大騒ぎして、ネブラスカへお金を歩いてでも取りに行こうとします。この宝くじ、日本でも、たまにＤＭで来ると思うけど、表面に”当たりました”って書いてあるんだけど、よーく読むと、番号が合っていたら当たりますって言う事で、手続きにお金を送ってくださいとかいう詐欺なんです。でも、ウディお爺さんは、そんな細かい事は解らずに、当たりましたっていう言葉だけで、もう、舞い上がってしまい、強く信じ込んでしまいます。
息子にそれは詐欺だよと言われても、もう信じ込んでいるので、息子の言葉には耳を貸さず、自力でネブラスカまで行こうとします。車はダメだって言われて、歩いて向かおうとしているところを警察に保護されたりして、息子は大弱り。仕方なく、親族の集まりに行きながら、ネブラスカも行こうと言う事にします。母親も、長男も巻き込んで、ウディと次男デイビッドの旅が始まります。
ウディ爺さんは、今は、妻に頭の上がらない、人に振り回されっ放しの甲斐署の無い夫と見えていますが、本当は、とても心の温かい、優しい性格で、人に頼まれると断れない御人好しな人物なんです。それを、デイビッドは、旅の中で知る事になり、自分の父親が尊敬に値する人物なんだと言うことを段々と認識して行きます。
いつも一緒に居た親って、親という事以上に人間として見る事って、ほとんどありませんよね。だって、親なんですもん。でもね、親だって人間です。それぞれに、色々な歴史があり、思いがあるはずなんです。でも、親に面と向かって聞いても、恥ずかしくて答えてくれる訳が無いし、改めて聞くのも、なんか恥ずかしいですよね。親がボケて来た時に、初めて、親族や友人たちの話で、親の本当の姿を知るということって、結構、あるんじゃないかしら。
良い面も悪い面もあると思いますが、何となく、どんな話を聞いても、温かい気持ちになるような気がします。親は、いつも自分より高い位置にいると思っていたのに、本当は、自分と同じように苦しんだり、悲しんだり、楽しんだり、恋をしたり、色々あったんだなって思って、嬉しい気持ちと愛しい気持ちが溢れてくるんじゃないかと思います。
映画でも、ウディの昔話を色々な人から聞き、デイビッドにも、そんな気持ちが溢れて来たのだと思います。そして、自分がどれほど愛されているのかと言うことを知り、同じように、自分もお父さんに愛を返したいと思ったのかなっていう場面が最後の方にあります。そこで、超感動してしまって、涙がじわ～っと来てしまいました。
この映画、とっても温かくて、楽しくて、笑えて、ステキな映画でした。そして、自分の親もボケてくるだろうし、自分だって、行く行くはボケて人に迷惑をかけるようになるんだろうなって思いました。それは、誰もが迎える事だし、それを恐れていても仕方ないから、そうなるまでは、一杯楽しんで、自分が出来る事をしたいって思いました。皆さんも、今出来る事を、精一杯やってみることが、将来を良くするかも知れませんよ。
私は、この映画、超お勧めしたいと思います。自分の親が愛おしく思えるような気がしますよ。やっぱり、家族って大切だなって思えます。ぜひ、観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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