未体験ゾーンの映画たち「ミスティック・アイズ」を観てきました。
ストーリーは、
デイヴィッド(ベネディクト・カンバーバッチ)とドーン(クレア・フォイ)夫妻はデイヴィッドが幼年時代に住んでいた村へ引っ越し、のどかな田舎で子どもをもうけ温かい家庭を作りたいと願っていた。そんな矢先、デイヴィッドの弟で戦地から戻り心に病を抱えているニック(ショーン・エヴァンス)が転がり込んでくる。夜中にその辺を歩き回ったり奇妙な振る舞いを見せたりするニックの存在が、次第に仲むつまじい夫婦の関係に影を落としていき……。
というお話です。
未体験ゾーン~の、やっぱりB級映画なのねって感じの内容でした。どーも、スッキリしないんですよ。盛り上がりそうになって来るのに、そのまま失速してしまうような、おお~いって呼びかけたくなるような映画でした。やっぱり、全国公開されないはずだなぁって思ってしまった。
一番の問題は、謎が全く解決されないんですよ。今回、ある程度ネタバレをさせていただきますが、まず、故郷に帰ってきたデイヴィットは、どうも、子供の頃、母親を殺してしまったのではないかと想像が出来て、何故かというと弟を虐待していたからだっていう理由らしいんですけど、弟のニックは、父親に虐待されていたというし、どうも辻褄が合わないんです。ニックは、心の病だからかなと思ったりするんだけど、そこら辺の説明が全くないので、自分で想像して納得するしかないところが、スッキリしませんでした。
そして、デイヴィットとドーンの間に子供が出来るのですが、ドーンの子供が、ニックとの子供じゃないかと疑って、もしかして、弟が消えたのは、デイヴィットが殺したのかなと思わせる感じなんです。でも、その説明も一切無いので、殺したのかなっていうのは、私の想像です。で、結局、子供は、ニックではなく、ある男の子供だってことに、デイヴィットは、気が付いたんじゃないかな。子供を抱いた時の表情で、どーも、”こいつが父親かっ!”っていうような顔をしていたので、その続きにあるのは、その男も殺すのかなという想像でした。
でもね、全く、説明も無く、前置きも無く、ただ、雰囲気だけなので、全てが想像になってしまうんです。まぁ、きっと、私が感じた事を感じさせたい映画だったんだろうと思うけど、でも、説明して欲しかったです。だって、私の想像が全てあっているのか、教えて欲しいんですもん。だから、スッキリしないんです。
カンバーバッチ様は、相変わらず、”ラクダ”さんのように穏やかな笑顔で、ステキなのですが、今回は、ちょっと不思議な役で、善人なのか悪人なのか、良く判らないんです。あまりにも説明が無いので、もしかして弟を虐待していたのは兄のデイヴィットなのかなとか、もしかしてデイヴィットとニックはデキていたのかしらとか、不思議な行動が多くて、色々勘ぐってしまいました。もう少し、何とかして欲しかったよなぁ。
私は、この映画、お勧め出来ないかな。カンバーバッチ様を目当てに行くのなら良いですが、映画として観るのなら、内容がハッキリしているものでは無いので、スッキリしません。完璧のに終らせろとは言いませんが、せめて、観る人間が、自分が想像していた事で正しいんだろうという確信が持てるような雰囲気にはして欲しいんです。B級だから仕方ないと諦めれば良いのですが、なんか、残念な気がして、勿体無いなぁ~って思ってしまったんです。気になったら、一度、観てみて下さいね。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・ミスティック・アイズ@ぴあ映画生活