「新しき世界」を観てきました。
ストーリーは、
韓国で有名な犯罪組織の幹部チョン・チョン(ファン・ジョンミン)の右腕としても認められているジャソン(イ・ジョンジェ)。だがその正体は、カン課長(チェ・ミンシク)に潜入捜査を命じられた警察官であった。警官の職務を果たそうとするも、自分と同じ中国系韓国人であるチョン・チョンとの間に生まれた兄弟のような情と絆を裏切っていることに苦悩するジャソン。そんな中、組織のリーダー急死を契機にした後継者争いが勃発(ぼっぱつ)、さらに組織の一網打尽を目的とした捜査作戦が動き出す。
というお話です。

韓国映画は、今、韓国に凄い嫌がらせをされているので、あまり観たくないのですが、つい、面白そうだなと思い、観に行ってきました。そしたら、この映画、すごく面白いんですよ。とにかく、展開が、思いもよらない流れ方をしていくんです。普通、潜入捜査をしている警察官と言ったら、警察の為に苦労して情報を集めて流し、ヤクザの中に居るからって、人殺しとかはしないでしょ。でも、この映画、全然違うんですよ。もう、ヤクザに潜入したのなら、徹底的にヤクザとして仕事しまっせって感じで、拷問もするし、殺人もするし、何でも来いなのよ。

いや、でも、本当に潜入捜査するなら、信用されないとダメだろうから、それくらい徹底してやらないと、奥まで入り込めないんでしょうね。この映画で描いている事が本当だと思います。でないと、直ぐに海に沈められちゃう。(笑) 本当に激しくて、驚きました。そして、ちゃんと、ヤクザの中に入り込んでいるので、お互いの信頼関係も築いているんです。一緒に修羅場をくぐってきたから、お互いを大切に思っているんですよ。警察は、潜入させているだけで、その後のフォローなんてしてくれないでしょ。給料は払ってくれているのかも知れないけど、守ってはくれないよね。信頼関係だって、上司と部下くらいの関係しか築いていないでしょ。

潜入捜査官のジャソンは、犯罪組織に潜入し、その信頼を得て、幹部の一人チョン・チョンの右腕となります。このジャソンは華僑で、チョン・チョンは中国から韓国に手を伸ばした人間で、この犯罪組織は、韓国と中国の組が合体して出来ているんです。そんな組織のトップが事故?で死んでしまい、跡目を継ぐのを誰にするのかということで、揉めるんです。
跡目を誰もが継ぎたいのですが、そう簡単には行きません。中国系の人間がなるか、韓国系の人間がなるか、組織企業の分配をどうするかなど、問題が山ほどあるんです。そんな時、警察が、ジャソンからの情報を元に、組織の洗浄を行おうと動き始めるんです。組織の問題を片づけなければならない時に、警察からの指令も来てしまい、誰を信頼し、誰の為に動いたら良いのか、悩み始めます。自分を可愛がってくれた組織の仲間か、自分を雇っている警察か、どちらにも決められないジャソンが、どんな決断を下し、どのように行動していくのか、楽しみにしてくださいね。

今まで観たこういう潜入捜査官の話では、観た事が無いような展開でした。最後の最後まで、先が読めずに、ドキドキハラハラ、面白かったです。何度も、そう来るかぁ!って思いました。これ、ハリウッドリメイクとか無いのかな。”インファナル・アフェア”より、全然面白いと思うんだけどな。この話の方が、よっぽど人間らしい考え方をしていて、人間なら、この行動って有り得るだろうと思います。人間って、欲とかそういうものだけでは無く、何よりも絆が重要になってくる時があるんです。特に、男ならそうなんじゃないかな。女は、結構、軽薄なので、簡単に裏切るけどね。(笑)

一つだけ文句を言いたいのが、女性が2人出てくるのですが、同じ顔をしていて、どちらが奥さんでどちらが囲碁の先生だか解らないんです。妻が捕まったのか、先生が捕まったのか、途中まで解らず、お腹の大きさを見てやっと判りました。整形するのは良いけど、みんな同じ顔にしたんじゃ意味が無いよね。個性も何もなく、人形で事足りると思うのは私だけなのだろうか。(笑)

私は、この映画、超お勧めしたいと思います。韓国映画だから、あまり観たくないと思う人も多いと思うけど、でも、内容はとても良いです。観る価値があると思います。韓国にはムカつくけど、この映画は面白いので、素直に良いと受け容れます。映画の日に観に行ったのに、とても空いていたので、やっぱり、今、韓国映画はイヤがられているんだろうなと感じたのですが、この映画は、ぜひ観てみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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