「7番房の奇跡」これでもかっていう泣きを強要するような話に疲れました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「7番房の奇跡」を観てきました。


ストーリーは、

模擬国民参加裁判で、弁護側の女性(パク・シネ)は、ある幼女暴行殺人事件のえん罪を晴らすために立ち上がる。当時犯人とされ、死刑が確定したヨング(リュ・スンリョン)は、娘のイェスン(カル・ソウォン)と二人暮らし。彼はかわいい娘のために黄色いランドセルを買ってやろうとしていたが、ランドセルは売れてしまい……。

というお話です。


7番房

ユーザーレビューが良いので、韓国映画だけど観に行ってみようと思ったのが間違いでした。いやぁ、涙を強要するような内容に、途中から嫌気がさして、疲れてしまいました。全く現実的でない話で、刑務所がおとぎ話に出てくるような良い国みたいに描かれていて、はぁ?って感じなんです。こんなに自由でステキな刑務所なら、みんな、罪を犯して刑務所に入るんじゃないの?

7番房

日本で言うと、戦後のような警察機構で、公正な捜査なんて行われていないんです。知的障害があるヨングに全て押し付けて、早く捜査を終わらせようということで、無理やり証拠を作ったり、供述書を偽造したりして、終わらせているんです。そして裁判所も、そのままの証拠を採用し、罪を押し付けてしまう。行政も司法も、これ程、遅れているのかと思うほどです。それが、現代から20年ほど前という設定で、あまりに社会が遅れていると思いました。そりゃ、日本から盗んだ仏像も返さなくてよいっていうよなぁ。(笑)

そんな社会で、冤罪で捕まったヨングは、結局、死刑判決を受けます。でも、子供を1人殺したって罪ですよ。まして、前科が無く、強姦した形跡も無いはずなのに、あまりにもあり得ないんです。泣かせるために、無理無理と死刑判決を出しているとしか思えない展開に、またも、はぁ?と思ってしまいました。既に、ここら辺で疲れてきてしまうのですが、まぁ、子役の女の子が可愛いのと、刑務所の同室のオッサンたちが面白いので、許してあげようかって自分をなだめながら観ていました。

7番房

刑務所でヨングと同室のオッサンたちが、結構、良い味を出していて楽しいのですが、その部屋が、とっても清潔で温かそうで、それって、どう考えても、刑務所じゃないでしょって感じなんです。普通、刑務所って言ったら、自殺されたりすると困るから、無駄なものは置いておかせないし、刑務所の制服だって、予備なんてほとんど無いはずなのに、子供に制服を着せたりして、なんだか、そこはどこなの?と言いたくなりました。ファンタジー映画だからいいんだよって言われちゃうのかな。(笑)

7番房

とにかく、あり得ないことが山ほどあり、これでもかって言うほど、イェスンという女の子に泣き叫びをさせます。あれだけ、”パパ!パパ!”って呼んでいれば、そりゃ、観ている方は涙も出てくるわなぁ。可哀想だもん。でもね、元はと言えば、イェスンという女の子が、”セーラームーン”のランドセルを欲しがったことから始まっているんですよね。子供のいう事だから仕方ないけど、もし、願っていなければこんな事にならなかったのにね。


それにしても、セーラームーン、懐かしかった。本当は、”月に代わってお仕置きよ!”ですからね。日本のアニメって、韓国でそんなに人気だったんですか?また、バッタ物とか、沢山作っているんだろうなぁ。あのランドセルも、日本の認可を受けていなかったんじゃないかしら。困るよねぇ。違反ばっかりで。


7番房

奇跡という題名だから、何をやっても許されるだろうと思ったのかも知れませんが、やはり違和感がとってもありました。父親を思う娘の気持ちは痛いほど解るのですが、それを、涙と叫びを連続することで強調しようとするのは、韓流ドラマや昭和中期のドラマが好きな方には良いかも知れませんが、若い人には受け入れられないと思いました。クドいんです。現代のドラマや映画を楽しむ人には、とても古く感じると思います。

7番房

私は、この映画、お勧めできません。泣け泣けと強要されるのでは、泣けません。疲れます。子役の女の子は可愛いのですが、あまりに泣かせたり叫ばしたりしているので、虐待なんじゃないかと思ってしまうほどでした。もちろん、周りはごめんなっていう顔をしていますが、それでも、あそこまで泣かれると、ちょっとねぇ。主役の方は、知的障害のあるヨングの役を上手くこなしていますが、こちらも、ちょっとやり過ぎ感がありました。古い映画が好きな方とか、昭和レトロなドラマが好きな方は、観に行っても良いかも知れません。但し、私個人の意見なので、ベタが好きな方は、ぜひ観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




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