舞台、「クザリアーナの翼」を観てきました。
ストーリーは、
第一種王族民、第二種軍国民、第三種平国民、第四(死)種デッシュ民の4つの階級にわけられたジャメーリア国で、夢を持たない少年ガンクツ【風間】はデッシュ(DEATH)民と呼ばれる最下層で生まれ、奴隷として死ぬ定めの少年だった。ジャメーリア国の全ての実権を握る絶対君主に君臨するのは、唯一の第一種民族、冷酷かつ強大な力を持つ大帝QUASAR(クエーサー)【中村】。
ある日、デッシュ民族の美女イグレット【佐藤】が第二種軍国民に拐われた。ガンクツと妹グース【湖月】、仲間のおじさんキジー【寺脇】ウグイ【岸谷】と少年のような少女コルリ【宮澤】の5人はイグレットを助け出すため、ジャメーリア軍国民本部に潜入する。そこに舞い現れた圧倒的存在感の元帥スワンは何とガンクツの妹、グースと瓜二つであった。四年に一度の満月の夜、国の威信をかけた祝祭が始まろうとする中起きた一つの事件。それはジャメーリアを揺るがす宿命の蜂起の始まりだった――。
というお話です。
地球ゴージャスの舞台を観に行くのは2度目です。前回、超面白かったから、今回も楽しみにしていたのですが、う~ん、ちょっと、不満の残る舞台でした。楽しい舞台ではあるんですけど、話が今一つ、面白くないんです。イメージとしては、北朝鮮みたいな感じなのね。大帝様の下に軍隊があって、軍が統治する平民と、最下位の貧困層なんです。で、貧困層の人間が反乱を起こすって話なので、良くある話なんですよ。少し、ひねりがあるかと思いきや、結構、ストレートに作られているんです。だから、ちょっと、先が見えてしまって、残念でした。
舞台の勢いは、前回と変わらずにあって、岸谷さんも寺脇さんも元気に飛び回っています。他の出演者たちも元気なのですが、風間くん、演技は超上手いのに歌がダメでした。歌、歌わない方が良いですよ。演技だけで、十分に感動させられるんだから、勿体無いです。もう一つは、佐藤江梨子さんなんですが、こんなにセリフがたどたどしいの?って不思議に思ってしまいました。佐藤さん、今までも、随分舞台をこなしてきているハズなのに、何故か、違和感があって、ダメでした。痩せ過ぎなのかなぁ。絶世の美女って役なのに、美しく見えないんです。攫われて行くほどのオーラが無いんです。申し訳ないけど、あまり役に合っていなかったのかなと思ってしまいました。

スワン元帥とグース役は、湖月わたるさんで、さすがに声も良く通るし、歌も上手くて、安心して観ていられました。二役やられていたのですが、2人ともが舞台に出ている部分があったように感じたのですが、どうやってたのかな?誰かがやっていたと思うけど、不思議でした。帽子で隠してたから、解らなかったのかな。
山本くんは、上手いの判っているし、彼も安心して観ていられましたね。今回は、ギゼル大佐っていう軍人の役で、ピッという動きがステキでした。舞台が開いて直ぐの、行進パフォーマンスの「集団行動」が、すごく上手くて驚きました。日体大とかが競技でやっているヤツですよね。生で見て、驚きました。すっごく練習したんでしょうね。素晴らしいです。
何となく、今回、あまり引き込まれず、ちょっと残念でした。何だろう、内容の暗さと、劇団の明るいイメージが私の中で、合わなかったのかな。これから革命を起こすって人たちが、ギャグとかやっている余裕って無いはずだし、やっぱり、反乱を起こす前は、真剣な顔で、真剣な演技が欲しかったのかも知れません。あくまで、私の考えなので、スミマセン。
私は、俳優さんたちを観に行くには良いですけど、演劇として、内容を観ようと思うと、ちょっと、あまりお勧めが出来ないかな。でも、観ていて、ギャグとかは楽しいので、ぜひ、観てみて下さいね。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
地球ゴージャス公演 「クザリアーナの翼」
http://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_13/