「THE ICEMAN 氷の処刑人」暗殺者の表の顔は、子煩悩な家族思いの男。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「THE ICEMAN 氷の処刑人」を観てきました。


ストーリーは、

1960年代、アメリカ・ニュージャージー州。愛する妻と2人の娘に恵まれ、幸せに満ちあふれた日々を過ごしているリチャード・ククリンスキーには家族も知らない恐ろしい秘密があった。誰の目から見ても良き家庭人である彼の正体は腕利きの殺し屋で、捜査のかく乱やアリバイ工作のために命を奪った者を冷凍保存し、死亡日時をずらした上で遺棄することからアイスマンの異名を持っていた。約20年間にわたり、100人以上の人間をあやめてきたリチャードだったが、1986年に逮捕されてしまう。

というお話です。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アイスマン

この実話を元にした映画、すごいですね。手塚治虫が描いた、実話に基づく漫画で、「ペーター・キュルテンの記録」というのがあるのですが、これにとても似ています。同じような殺人鬼って、結構、居るんですね。でも、ペーターの方は、性的快感を得るために人を殺していたけど、このククリンスキーは、家族の為にお金を手に入れようとして、殺人を引き受けていたように見えました。もちろん、快楽もあったんだろうけど、やっぱり、お金が必要だったんだと思います。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アイスマン

普段は、本当に普通のお父さんで、サラリーマンで、社会に溶け込んでいるんですね。家族も、ご近所の方も、友達たちも、誰も、不思議に思わなかったんじゃないかな。だって、こういう人、たくさんいるもん。だって、自分の夫が、朝出て行って、会社で仕事をして帰ってきていると言う事に、疑問なんて抱かないでしょ。お給料も出ているし、何の不自由も無かったら、会社に行ってくると出かけて行って、他の事をしていようとも、解らないよね。疑わないもん。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アイスマン

イマドキ、スマホのGPSで、居る所を調べるとか出来るけど、昔だから、そんな便利なもの無いし、何をしていようと解らないよね。血の匂いがしたり、武器を持っていたり、洋服に何か付いていたりすれば、おかしいなって思うかも知れないけど、全て完璧にしていたら、解らないよなぁ。このククリンスキーって、潔癖症っぽいから、証拠なんて残していなかったと思います。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アイスマン

それにしても、このククリンスキーを演じたマイケル・シャノン、目が冷たくて、瞬きをしないから、怖かったです。家族と居る時の表情と全然違って、人を殺す時の顔と目は、とんでもない怪物のようでした。何の躊躇も無く、簡単に人を殺すって、普通の人間なら出来ないですよね。それを、手際よく、完璧にこなしていく彼は、殺人マシーン=ロボットのように見えました。

彼の過去は、彼の弟が話すのですが、これも凄まじいです。あまりネタバレは出来ないけど、弟が生きている事を、家族には黙っているのですが、刑務所に弟を訪ねるところがあって、その時に、彼ら兄弟の過去が明らかになります。子供の頃のショックな事って、忘れないんですよね。やっぱり、子供の頃は、守ってあげないとイケないよ。うん。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アイスマン

ククリンスキーと言う人が、どうやって家族を持って、どうやって殺し屋になって、どうやって捕まったのかと言う事が、結構、詳細に描かれていて、楽しめました。全体的に暗い雰囲気なのですが、家族と一緒の時は、普通の明るい家族の映像なんですよ。優しいパパだし、世話焼きだし、奥さんは、優しい夫を持って、幸せだと感じていたと思います。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アイスマン

私は、この映画、お勧めしたいと思います。でも、とっても暗いし、ちょっと残酷なので、残酷な映像がイヤな方は、止めた方が良いかも知れません。こういう殺人犯が、本当にいたのだと言う事を知って、感じて、楽しんで欲しいです。普通に見える人ほど、もしかして恐ろしいのかもなんて感じました。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




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