「いとしきエブリデイ」を観てきました。
ストーリーは、
ノーフォークの村で暮らすステファニー、ロバート、ショーン、カトリーナの兄妹は、まだ暗いうちに母カレン(シャーリー・ヘンダーソン)に起こされる。その日は兄弟二人が刑務所にいる父イアン(ジョン・シム)の面会に行く日で、姉妹は隣家で留守番をすることになっている。母子三人は長い時間をかけてバスと電車を乗り継ぎ、ようやく刑務所までたどり着く。
というお話です。
父親が刑務所に収監されていて、その父親に会いに行く為に、早朝から準備をして、長い道のりを母親と4人兄弟の内2人は、旅をします。父親がどうして刑務所に入っているのかという説明は無いのですが、途中で、外出許可を貰った時に、ハッパを刑務所に持ち込んだと言う事で、場所を移動され、刑期も伸びたのかな?って事があったので、悪い仲間と麻薬関係をして捕まったのかなぁと思いました。
そんな父親を待つ妻と子供たちの生活は、淡々としていて、特別に何か凄い事がある訳では無いのですが、父親が居ないと言う事だけで、寂しくなったり、不安が出てきたり、頼る人が居ないということが、子供たちにとって、どんな影響を与えてしまうのかということが、結構、観ていると解って、何とも言えない気持ちになりました。
親は親、子供は子供であるので、子供の為に、夫婦円満でずっと一緒に居なければいけないとは言えませんがやっぱり、父親と母親が揃っていて、子供の精神が安定すると言う事もあるのだろうと思います。離婚するのは仕方ないと思いますが、やっぱり、子供に影響が無い訳ないですよね。父親が居ないということは、不安が出てくるし、父親が居る友達に対しては劣等感のようなものを感じるだろうし、難しいですよね。フランスのように、離婚しても、1週間毎に父親と母親の家を行き来するとかなら、結構、良いだろうけど、ずーっと居ないというのは、辛いんだろうなぁ。
映画なんだけど、5年間も撮影しているからなのか、子供たちが、父親に会った時に、すごく嬉しい顔をしたり、とっても複雑な表情をするんです。これは、時間をかけて丁寧に撮影しているからなのだと思いますが、凄いなぁと思いました。どうやって、子供たちに演技させてるの?これ、演技には思えないほどなんですけど、どうやっているんだろう。不思議だなぁ。
内容について、感想を書こうと思っても、日常の生活を撮影しているだけなので、なんも書きようが無いんです。だから、観ていると、ちょっとウトウトしちゃうと思います。変わりがないんですもん。でもね、子供たちや、妻の気持ちが、ちょっとづつ、父親から離れたり、くっついたり、色々あるんです。そんな雰囲気を楽しんで、感じる映画です。
ですから、単館系の大人しくて静かな映画が苦手な方には、あまりお勧め出来ません。細やかな心の動きとか、そこに流れて行く時間で、人間がどう成長して行くのかというのを感じられる方は、ぜひ、観てみて欲しい作品だと思います。
万人受けは難しい作品なので、私は、あまりお勧めとは言えません。でも、上に書いたように、雰囲気を楽しめる方は、ぜひ、行ってみて下さいね。子供の成長も、楽しいですよ。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・いとしきエブリデイ@ぴあ映画生活