東京フィルメックスで、「ピクニック」を観ました。
ストーリーは、
台北の郊外に暮らす父親と二人の子供たち。父親は新興住宅地をPRする看板を掲げて街頭に立つ仕事でわずかな金を稼ぎ、子供たちは試食品を目当てにスーパーマーケットの食品売り場をうろつく。夜になると彼らは廃墟になった建物の中にある住みかに帰ってゆく。ある日、一人の謎めいた女性が家族の前に現れる。その日は父親の誕生日だった......。
というお話です。
この映画、すごい人気だったようで、客席も満杯でした。有名な監督らしいですね。映画の玄人の方には、大絶賛でしたが、私は、眠くて、辛くて、イライラしてしまいました。とにかく、長回しなんです。例えば、お弁当を食べていると、食べ始めてから食べ終わるまで、くちゃくちゃ、チキンを嘗め回すところまで、すべて映像になっています。どうも、以前から、そういう撮り方が、この監督の特徴のようでした。うう~ん、私には、なんとも、辛い映像だったのですが、それが良いようです。
内容は、お金持ちだった家族が、貧乏になり、最低の生活を送っていて、もうこれまでかっていうところに、ある女性と出会い、踏みとどまるという感じかな。でも、私も、イマイチ、良く理解が出来ていないので、これで合っているかどうか、解りません。でも、そんな感じだったんじゃないかなぁ~。とにかく、セリフは少ないし、解りやすい表現が一切無いので、映画素人の私のような人間には、理解が難しかったんです。
でも、不思議と、彼等の苦しみ、悲しみは、伝わってきました。理解するというより、肌や脳で感じると言った方が良いのかも知れません。観て、理解することは出来なくても、感じられる映画だと言われれば、確かにそうなのかなと思います。
幸せだった家庭生活。裕福で、ゆったりした、暖かい家での生活は、穏やかで、ずっと続くものだと思っていた。でも、ある日、そんな生活は崩れ、宿無しになり、看板持ちのアルバイトをし、子供たちは、スーパーの試食品でお腹を満たす毎日。何故、こんなことになったのか。どこから道が間違ったのか。施す者から、施される者になり、自尊心はボロボロになってしまった。もう、無理だ、もう、耐えられない。そんな状態の彼に、何がしてやれるのだろう。誰が、彼を救えるのだろう。そんな内容に見えました。
そんな内容を、長回しの映像と、雨の風景の映像を使って、表現しています。主演の○は、キャベツを、一玉、ずーっと食べ続けるとか、絵をずーっと同じ体勢で見続けるとか、とにかく、すごく大変だったと思います。生の舞台で、ずーっと15~20分くらい、同じ姿勢でセリフも無く、表情だけで演技をし、立ち続けるようなものなので、これは、すごい見ものだと思いますよ。

この映画、来年公開になると思いますので、お楽しみにしてください。但し、私は、この映画の素晴らしさが、ちょっと解らなかったのですが、玄人の方、特に映画関係のお仕事の方には、すごい芸術だったようです。皆さん、絶賛しておられました。私は、あんなにウトウトしちゃったのにぃ~。笑ってしまうのが、一瞬ではあると思うのですが、ウトウトして、ハッと気が付いても、まだ、映像が変わっていないことです。どれだけ長回しなのか、解るでしょ。(笑)まして、セリフが無いから、途中で寝ても、何の心配も無く、続けて観れます。(笑)
スミマセン、私には理解出来ていないので、あまりお薦め出来ないけど、映画の玄人の方には、素晴らしい作品なのだと思います。素人の方でも、どんなものが玄人受けするものなのか、体感してみるには、うってつけの作品だと思います。眠くて、辛くて、イライラすると思いますけど、観た後に、こういうのが玄人ウケする作品なんだーって思えると思います。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
東京フィルメックス 「ピクニック」 http://filmex.net/2013/ss08.html
