ラテンビート映画祭「5月5日の戦い」を観てきました。
ストーリーは、
1862年5月、ナポレオン3世がフランス軍を率い、メキシコに侵攻した。プエブラの将軍イグナシオ・サラゴサは、メキシコの自由を死守するため、数千の貧しい民兵を率い、6000人の兵を持つ敵軍に果敢に立ち向かう。メキシコの誇りをかけた戦い「プエブラの会戦」を、壮大なスケールで描きだした歴史スペクタクル。メキシコ映画史上、最大規模の製作費とスタッフ&エキストラを投じた、迫力満点の戦闘シーンが本国で話題となった。
という作品です。
すごいスケール感の作品でした。メキシコの歴史をほとんど知らない私には、驚きしかありません。フランスは、メキシコを侵略し、そこを足掛かりに、アメリカに攻め込もうと思っていたのでしょう。こんなすごい戦いがあったなんて、ビックリです。
まず、このメキシコで起きた「プエブラの会戦」についてですが、
メキシコのフアレス大統領は2年の対外債務の支払い延期を国会通じて決定した。そのためイギリス、スペイン、フランスは税関管理の債務回収を目的に12月にメキシコに出兵した。しかしフランスがメキシコに領土的野心があることが判明すると、1862年の4月までにイギリスとスペインは撤兵し、フランスのみがメキシコに侵攻することになった。ベラクルスを確保するフランス軍も最終的にはメキシコからの撤兵を認める事になった。しかしフランス軍は撤退途中で協定を破棄してメキシコ軍を攻撃し、迎え撃つメキシコ軍はサラゴザ将軍とディアス旅団長の指揮のもと防衛を試みた。プエブラの戦いはこうした海岸線に展開するフランス軍とメキシコ軍が偶発的に遭遇して発生した。
というものでした。
読んでわかる通り、最初は、確かに、メキシコが債務を返せないという事態が起きて、イギリス、スペイン、フランスが債務回収をする為に侵攻したのですが、フランスは、元々、メキシコの領土を欲しがっていて、良い口実だと思い、侵攻したんです。借りた金返せよっていうのは解るけど、返せないなら国の領土で払えっていうのも、なんだか、おかしな話ですよね。
でも、この戦争、本当にあったことで、メキシコでは、日本でいう関ヶ原と同じくらい知っているんじゃないのかな。フランスは、この戦いの後も、何度も侵攻し、メキシコを陥落させたそうです。いやぁ、本当に、人間の欲とは恐ろしいものです。でも、何事も強く強く行かないと、自分がやられてしまうという時代もあったんでしょうね。ただの欲だけではなかったのかも知れません。
歴史上に起こった事実を描いているだけなので、話に関しての感想はありません。悲劇だったんだなぁとしか思えないです。ですから、話としてではなく、映画としてですが、映像は、すごい迫力で素晴らしいと思いました。戦闘シーンとか、馬も人間も、バンバン倒されたり倒したりで、それも、すごい人数なんです。これ、CGじゃないと思うんですけど、本当にすごいです。良くここまでやったなと思うほど、すごかったです。

この映画を観ると、メキシコという国の歴史を知りたくなります。こんなに、色々な国に責められて、植民地化されたりして、本当に、どういう歴史が繰り返されたのだろうと不思議になります。あのメキシコ人たちは、本当に最初からメキシコにいた種族なのか、もしかして、他の種族がそこに定住したのか、もう、これほど取った、取られたをしていたら、どうなっているのか、解らなくなるのではないかと思いました。日本みたいに島国ではないんですもんね。驚きです。
この映画、日本で公開は難しいのかな。すごいスペクタクル映画で、ドキドキハラハラなんだけど、メキシコの歴史が解っている人じゃないと、観ようと思わないんじゃないかなぁと思っちゃうんですよね。でも、観てみると、とっても楽しめる映画だということが解るんですけど。もし、観る機会があったら、観てみてくださいね。ぜひ、楽しんできてくださいね。
ラテンビート映画祭 「5月5日の戦い」 Cinco de Mayo:La batalla
http://www.hispanicbeatfilmfestival.com/lbff2013/movies/cinco.php