【演劇】「MIWA」あの美輪明宏さんの歴史を辿って、人生の無情を描いていく。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

東京国際映画祭の合間に、舞台「MIWA」を観ました。ずーっと楽しみにしていた舞台で、初めての野田地図公演の観劇です。


ストーリーは、

多面的な才能でいつの時代にも、人々を魅了し続けてきた美輪明宏は、まさに"生ける伝説"。国民的知名度を誇るこの人物をモチーフに、野田秀樹が豪華役者陣と共にオリジナルストーリーとして描き出します。斬新なアイデアと未曾有の結末で、期待以上の興奮と感動を観客に披露してきた野田秀樹による、真贋さえも予測のつかない[美輪明宏物語]。
という内容です。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-MIWA

私、野田地図の舞台、初めて観に行ったのですが、面白いですね。とっても綺麗なんです。演出家の方によって、色々、違うのですが、野田さんの舞台は美しいという印象がありました。まぁ、今回、美輪さんの自伝なので、美しくなくてはいけなかったのかも知れませんが。

そんな美しい舞台で、美輪さんの産まれる前からの人生が始まります。何故、産まれる前からの人生かって言うと、天国で男に産まれるか女に産まれるか、神様と議論しているんですよ。ま、産まれる前は人ではないから、人生では無いと言われてしまうかも知れませんが。(笑)神様と議論している時に、人間界に落ちてしまうので、美輪さんというヘルマプロディトスのような方が出来上がったのであります。既に、ここで面白いでしょ。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-MIWA

人間界に落ちる時、ミワと一緒に安藤牛乳という両性の天使らしき者?が落ちます。その安藤牛乳(本当は、アンドロギュノス)は、二重人格のようにミワの内部に居て、いつも、お互いに問い掛けながら、人生を乗り切って行きます。ミワは、宮沢さんで、安藤牛乳が古田さんなので、あまりの面白い組み合わせで、もう、ずーっと爆笑でした。どう考えても、りえちゃんの中に古田さんって、あり得ないっ!!(笑)でも、この2人が、とっても良いのよぉ。


ミワの中には二人の人間の意識があり、男であり女であり、自分の中でいつも二つの心がお互いに問いかけながら生きているという状態でした。でも、産まれてからずーっとそういうことで生きてきたので、ミワにとっては、それが普通であり、何の違和感もなかったんです。そりゃ、そうですよね。子供の頃からそうなら、周りの人間もそうなんだろうって思っちゃいますよ。だけど、段々と成長するにつれ、周りの人間とは、自分がちょっと違うということに気が付いていきます。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-MIWA

そんな思春期に、長崎で原爆を体験し、人というものが儚いものだと気が付き、何となく社会を斜めから見るようになっていきます。でも、自分の信念は曲げない、とても強い人間に成長し、ギンパリというお店で歌を歌う為に東京へ。そこでは、たくさんの人物に出会い、自分の美しさにも気が付き、自分の道というものを確立していきます。

でも、全てが順風満帆に行く訳では無く、批判もあったり、問題も出てきたり、もちろん、色々なことが起こるのですが、ミワは自分の道を貫き強く生きていくというお話なんです。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-MIWA

とっても面白くて、私の大好きな三島由紀夫もどきの役もあったりして、美和さんという方は、本当にすごい化け物なんだなぁと、改めて尊敬してしまいました。どんな困難にも打ち勝って、今の自分を確立するというのは、簡単なことではありません。でも、それをやり遂げた人が美和さんです。素晴らしい人ですよね。こんなすごい時代に、辛いこともたくさんあっただろうに、自分を曲げる事無く、道を歩いてきたというのは、本当に尊敬に値すると思いました。

内容については、あまり詳しく書いてしまうと、笑う部分で笑えなくなっちゃうから書きませんが、本当に、最初から最後まで、とっても楽しくて面白い舞台です。でも、笑いの中に、深い思いと、深い愛、が描かれていて、ステキだなって思いました。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-MIWA

この舞台、結構、長く上演しているのですが、大人気のようで、チケットはとても手に入りにくいようです。でも、当日券を必ず少しでも用意してくださっているようなので、もし、気になったら、ちょっと早めに行ってみてください。観ることが出来るかも知れませんよ。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ



シアターガイド様から写真をお借りいたしました。もし、問題があるようでしたら、すぐに対処いたしますので、ご了承ください。m(__)m



「MIWA」 野田地図     http://www.nodamap.com/miwa/