TIFFコンペティション「ウィアー・ザ・ベスト」を観ました。TIFF20作目です。
ストーリーは、
1982年のストックホルム。ボボ、クラーラ、ヘドヴィグという3人の女の子の物語。3人はストリートをうろつく13歳の少女たち。勇敢でタフでたくましくて、でも弱虫で支離滅裂な変わり者。ママが男と居る時は、フィッシュフィンガーをトースターで温めて一人で食べたり、早くも自立をせまられているボボ。パンクは古いと言われても聞き入れず、楽器を持たずにパンク・バンドを始めてしまう。というお話です。

13歳の少女たちの、まだ大人になり切れていない新鮮さと、世の中に矛盾を感じて反発する心、新しい冒険を描いています。内容は、パンクバンドを始めて、自分たちの力でライブを出来るほどになりたいと練習をしながらも、日々の出来事を描いていくというもので、何か事件が起きたりというものではないので、一般受けをするという映画ではないと思います。でも、少女たちの13歳という微妙な年代に起きる出来事は、小さなことでも、彼女たちにとっては、大きな出来事であったり、心に傷を負ったりと、色々、心に起きているんです。そういう繊細な心理描写を描いていて、とても温かくなるような映画でした。

ハッキリ言って、淡々と話が進んでいくので、眠くなると思います。でも、少女たちの心に寄り添ってみると、本当に大変な事なんですよね。母親に新しい男が出来た事とか、髪形をどんな形にするかとか、ムカつくクラスメイトをどうするかとか、本当に、些細な事なんだけど、彼女たちには、大変な事件なんです。それが解って、何となく、微笑んでしまうんです。

そんな内容なので、感想の書きようが無いんですよね。細かい事はいくつもあるんだけど、これがどうだから、感動するとか、悲しいとか、そういう映画ではないんです。だから、とっても観る人を選ぶ映画だと思いました。温かくて、気持ちを柔らかくしてくれる、ふんわりした、眠くなる映画が好きな方には良いけど、アクションがあったり、ヒーローが出てきたりというお話が好き方には、好かれない作品だと思いました。

本当は、もっと感想を書きたいんだけど、マジで、感想が無いんです。無いというか、この気持ちは、観て貰わないと伝わらないと思うんです。印象に残る大きなものが無いものですから。だから、スミマセン。短い感想になってしまいます。

この映画、観る人を選ぶので、映画玄人の方には好まれるんじゃないかな。繊細な描き方は素晴らしいと思いますので、良いと思いますが、面白いとか楽しみを望む方には、ちょっと物足りない感じがするかも知れません。日本公開は、どうかなぁ。サクラグランプリが、この作品だったから、もしかして公開あるかしら。もし、気になったら、公開されたら、ぜひ、観てみてくださいね。楽しんできてください。


http://tiff.yahoo.co.jp/2013/jp/lineup/works.php?id=C0014