「フローズン・グラウンド」を観てきました。
ストーリーは、
1983年冬のアラスカ、モーテルの一室で拘束され半狂乱になっている娼婦(ヴァネッサ・アン・ハジェンズ)が保護された。彼女はボブ・ハンセン(ジョン・キューザック)という男に危うく殺害されそうになったと主張するが、模範的市民のボブを警察は疑おうともしない。同じ頃、身元がわからない少女の惨殺体が発見され、事件の担当となった巡査部長ジャック・ハルコム(ニコラス・ケイジ)は、ハンセンが一連の事件の犯人ではないかと疑うが……。
というお話です。
実際にあった事件を映画化したそうです。衝撃的ですね。こういう映画を観て、いつも思うのですが、どうして犯人って、良い市民なんでしょうか。普通なら、変態の片鱗が、生活の一部に見えてしまいそうな気がするのですが、どうして見つからないんだろう。だって、沢山の友達も居るし、家族も居るのに、連続殺人に気が付かないって、信じられないです。だって、一緒に暮らしていれば、夫の変な部分って気が付くよね。まして、血の匂いとか、目の鋭さとか、気が付かないのかなぁ。解らないものなのかしら。恐ろしいです。
ジャックは、警察を辞めて一般の会社に転職するつもりで、最後の仕事として、この連続殺人事件に取り組むことになります。最初は、一つの殺人事件かと思っているのですが、調べてみると、同じような殺し方の殺人事件が何件も起きている事に気が付きます。そして、ただ一人、同じように拘束されて逃げてきた女性が居る事を知り、その彼女を足掛かりに、犯人を追い詰めて行きます。
犯人のボブは、真面目そうに見えるんだけど、実は、過去にもレイプ事件を起こしていた男で、毎回、口が上手くて模範的に見えるが為に、大した罪にもならず、暮らしてきた男です。大体が、娼婦が被害者なので、結局、一般市民の言い分が通るのでしょうね。酷い事です。だから、私、いつもブログに書いているけど、一度でもレイプ事件を起こした男には、チップを入れろと言っているんです。人権っていうのは、他人の人権を阻害した人間には適用しちゃダメですよ。レイプは、女性を殺したと同じですから。マジで許せね~!!
ボブは、手口も巧妙になり、自家用飛行機も購入して、証拠品は、ほとんど処分してしまうので、立件するのに苦労します。手がかりは、ただ一人、逃げることが出来た女性だけなんです。警察は、彼女を保護し、必至で証拠を探し、ボブを立件出来るように、逮捕状を取れるように、動くのですが、なかなか尻尾を掴むことが出来ません。この犯人との攻防は、イライラしましたねぇ。だって、観ている方は、ボブが犯人って解っている訳でしょ。でも、捕まえられないって、イライラするよねぇ。(笑)
実際にあった事件の映画化なので、もちろん、犯人が捕まったからこそ、証拠や供述があって、映画化が出来たはずだって解っているんだけど、でも、観ていると、本当に捕まえられるのかなと不安になりました。あまりにも、ボブが巧妙なんですもん。
この事件、まだ、殺された女性たち、全員が見つかった訳では無いそうです。まだ山の中に埋まっている死体がいくつもあるのではないかと言われています。恐ろしいですよね。捕まって良かった。でも、捕まっていない殺人鬼って、もっと居るのでしょうね。日本だって、失踪事件がこれほどあるのだから、どれだけの人が殺されて、埋められているか、溶かされているか、焼かれているか、解らないです。
現代だと、新聞だけでなく、TVもネットもラジオも、他の通信も沢山あるから、細かいニュースも取り上げられるけど、昔は、ほとんど新聞だけだった訳でしょ。そりゃ、大量に殺されて、処分されていても、解らないですよね。山の開発とか、恐ろしくてしたくなくなるよなぁ。まぁ、骨が出てきても、ショベルカーでかき回されちゃえば、解んないだろうけどね。
この映画、実際の話だから、結果が判っている訳でしょ。だから、もっとフィクションを混ぜれば面白かったのかも知れないけど、あまりひねりが無くて、ストレートに犯人を追いつめて行くお話なので、刑事ドラマの一般的なものの域を出ませんでした。だから、ちょっと物足りないかな。ニコちゃんや、ジョン・キューザックが好きな方には、良いかも知れませんが。私のように、ちょっと残酷な映画を観過ぎている人間には、一般的でキレイ過ぎて、ちょっとスプラッターが観たいな~って気持ちになりました。
まぁ、警察ドラマが好きな方には、お勧めしても良いかな。
ぜひ、楽しんできてくださいね。