「Diana / ダイアナ」 の試写会に連れて行ってもらいました。
ストーリーは、
1995年、ダイアナ(ナオミ・ワッツ)が夫のチャールズ皇太子と別居してからすでに3年の月日が過ぎようとしていた。ある日、彼女の良き友であり、治療師でもあるウーナ(ジェラルディン・ジェームズ)の夫が倒れたと連絡が入り、ダイアナは急いで病院に駆け付ける。そこで彼女は、優秀な心臓外科医ハスナット(ナヴィーン・アンドリュース)と出会い……。
というお話です。
元英国皇太子妃ダイアナの最後の時までの真実に基づいて作られた映画だそうです。ダイアナ妃が、どれほど孤独で、苦しんで苦しんで、そんな中で、人々に微笑みを与えていたのかということが、この映画の中に描かれています。彼女の人間としての姿が、描かれているのです。
映画では、チャールズと別居した後の事を中心に描かれていますが、内容について書く前に、どうして別居に至ったかという事に付いて書かせて頂きます。映画の中でも、時々、ダイアナがこぼす言葉の中に、真実が描かれているのですが、皆さんもご存じのとおり、チャールズ皇太子がカミラさんとダブル不倫を続けていた事が原因ですよね。

大体、このカミラさんって、どれほど性格が悪いのかと思いますが、カミラさんが、ダイアナとの結婚を勧めたそうです。若い小娘なら、不倫をしていても文句を言わないとでも思ったのかしら。ムカつく話ですよね。そんな女の言いなりだったチャールズも、とんでもないバカ男です。そんな真実を知ったダイアナは、もう、ボロボロになり、チャールズと一緒に居る事が出来なくなったようです。当たり前の話ですよね。
”結婚した時から3人だった”というダイアナの言葉にすべて集約されていると思うのですが、二人の結婚には、カミラさんが必然的に入っていたという事です。何をやるにも、彼女が口を出してたという事ですね。そんな女が、ダイアナの死後、王室に入ったというのは、ちょっと信じられませんが。

ダイアナは、別居後も、チャールズと離婚するかどうか、とても悩みます。それは、2人の王子が、離婚によって傷つくのを恐れたためです。ダイアナ自身が、両親の離婚によって、随分と苦しみ、傷ついた経験から、息子に同じ思いをさせたくないと思ったからです。彼女は自分に正直でありたいと思いながらも、息子たちの為に出来る事は、すべてに対して優先していたようです。母親として、本当に彼女が素晴らしかったというこは、ここにあるのだと思いました。
そんな状況の中、彼女は、一人の心臓外科医に出会います。ハスナットというパキスタン人の医師。彼は、人の命を助ける為に、自分の生活さえも犠牲にするような、医師として、素晴らしい人でした。彼の滅私奉公的な考え方に共感した彼女は、地雷撲滅や、チャリティーなど、世界の人々を助けるために出来る事を積極的にするようになります。そして、彼自身にも惹かれたダイアナは、彼と恋愛関係となります。

パパラッチに追われる彼女は、その目を盗むために、車に隠れたり、色々な手を尽くして、彼と一緒に過ごすようになります。しかし、マスコミの目から完璧に逃れることは出来ず、結局、ハスナットの事を知られてしまい、ハスナットの仕事に影響が出てしまいます。
ダイアナはしっかりしているのですが、どこか常人離れしていて(お姫様だから当たり前だが。)、ハスナットと一緒に居る為ならと、独断で彼の病院を移動させようとしたり、先走りしてしまうんです。確かに、手際の良い女性は重宝されますが、付き合っている相手の事を勝手に決めたりというのは、やり過ぎだと思うんです。そういう事に疎かったのかな。ハスナットとの恋愛は、ボタンの掛け違いがいくつも起こり、続かないような状態に。

そこに、ドディ・アルファイドが現れ、彼女は、彼と付き合い始めます。でも、このドディとの関係は、ハスナットへのマスコミの目を逸らすために、ワザと付き合ったようにも見えました。真実は解りませんが、この映画の描き方では、どーも、ダイアナが本当に愛していたのはハスナットだったのではないかという事なんです。ドディが可哀想とは思いますが、彼女は、そういう人だったと思います。愛する人を守るためなら、自分が全て犠牲になるというような、そんな性格だったように見えました。
あんまり細かく書いてしまうと、いくらダイアナさんのお話だから知っていると言えども、楽しみが無くなるので、大雑把に書かせて頂きました。もっと、ハスナットとの恋愛は、深く描かれているので、ラブストーリーとしても、楽しめると思いますよ。
私は、この映画、とてもお勧めしたい映画だと思います。ダイアナ妃の事は、随分、報道などで知っているし、有名だけれども、表の顔とは違い、とても悩んで、苦しんで、助けを求めていたのだということが解ります。そして、ハスナットとの恋愛が、彼女を変えて行ったことも、良く解ると思いますよ。
ナオミ・ワッツさんは、ダイアナとはタイプが違うけれど、彼女の研究をして役に取り組んだようで、観ていると、段々とダイアナに見えてきてしまうから不思議です。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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