「大統領の料理人」面白いけど、ちょっとスッキリしませんね。フランス映画っぽいけど。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「大統領の料理人」を観てきました。


ストーリーは、

ある日、フランスの田舎でこじんまりとしたレストランを経営するオルタンス(カトリーヌ・フロ)のもとにフランス政府の公用車がやって来る。彼女はパリ中心部にあるエリゼ宮殿と呼ばれる大統領官邸へと招かれ、フランソワ・ミッテラン大統領のプライベートシェフに任命されたのだ。だが、これまで女性料理人がいなかった男社会の厨房ではオルタンスはよそ者でしかなく……。
というお話です。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-料理人

とても良いスタートダッシュを切ったようで、人気のようですが、どーも、私は、最後がスッキリしない映画なので、どちらかと言うと、「タイピスト」の方が良かったなと思いました。どちらかと言うと、「タイピスト」は若い人向け、「大統領の料理人」は年配の方向けのような気がしました。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-料理人

何故、そう思ったかと言うと、「タイピスト」は、未来の自分達を夢見て終わったじゃないですか。ハッピーエンドですよね。でも、「大統領の料理人」は、ハッピーエンドではないんです。時代の流れとともに、色々な常識は変わって行き、マッカーサーの言葉「老兵は死なず、ただ消え去るのみ」を思い出すような気持ちがしました。実際のお話の映画化なので、変える訳に行かなかったのだと思いますが、でも、実際のシェフの方は、14年間も大統領のシェフとして勤めていたようで、もう少し、工夫が出来なかったのかなって思いました。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-料理人

料理は、とっても美味しそうだし、男ばかりの世界で、一人、女が頑張っている姿は、とても共感が出来ました。私も、建築をやっているので、新しい現場に出ると、必ず、最初は、こんな女に何が出来るみたいな感じで見られますもん。私は、無理にでもコミュニケーションを取って、何とか入り込むタイプですが、このオルタンスは、戦うタイプでしたね。大統領を味方に付けて、徹底的に戦ってましたねぇ。まるで、半沢のようだわっ。(笑)仕事では、出来るだけ、衝突は避けた方がいいよぉ~。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-料理人

オルタンスは、食材にも、時間にも、温度にも、とてもこだわって、素晴らしい料理を、どんどん生み出していきます。でもね、言わせてもらえれば、食材が良ければ、美味しいのは当たり前なんだよね。安い食材で、どれだけ美味しく出来るのかっていうのがプロなんじゃないのかな。もちろん食材選びもプロの仕事って言われれば、そうだと思うけど、でも、それなら、収穫仕立ての野菜とかをそのまま食べた方が美味しいでしょ。料理なんて必要無いよ。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-料理人

と文句を言ってしまっていますが、映画としては、結構、面白かったと思います。彼女の頑張りが良く描かれているし、周りの若い料理人が育っていく姿も、給仕が仲間になって行く姿も、ステキでした。途中から、展開が変わって、敵が変わって行くところも、面白いなと思いました。料理人同士の戦いだけではなくて、大統領の健康管理をする人とか、なんたって税金で料理を作っている訳ですから、経費管理の人との戦いとか、色々出てきます。そりゃ、国民としては、払った税金を贅沢な食事に使われてはたまったもんじゃないですよね。


この映画は、ステキな映画と思いきや、国民の立場からすれば、税金で何やってんだって事になるので、ただ、美味しそうな料理をボンヤリ見るのではなく、国庫金の使い道についても、ちょっと考えて観て欲しいなって思いました。好きなだけ贅沢していたら、マリー・アントワネットと同じですもんね。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-料理人

私は、この映画、まぁ、お勧めしても良いと思います。すっごく面白いとは言えないけど、おいしそうな料理と、大統領の食事だという事を考えて、観て欲しいかな。だって、安倍総理が、毎日、ロブションのコックを呼んで官邸で食事をしていたら税金をなんだと思っているんだって思うでしょ。そういう状態をどう思うのかという事です。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




大統領の料理人@ぴあ映画生活