「クロワッサンで朝食を」を観てきました。
ストーリーは、
エストニアの小さな町で暮らすアンヌ(ライネ・マギ)は、2年間付きっ切りで介護をしていた母親を亡くし放心状態だった。そんな折り、多少フランス語が話せる彼女にパリでの家政婦の仕事が舞い込んでくる。意を決して憧れのパリに向かったアンヌを、しゃれたアパートで待っていたのは、気難しいエストニア出身の老婦人フリーダ(ジャンヌ・モロー)だった。
というお話です。
有名な女優のジャンヌ・モローという人が出ているという事で、どんな人なんだろうと思ったら、既に、85歳くらいのお婆ちゃんでした。若い方のアンヌ役がジャンヌ・モローさんかと思っていたら、違うんですね。あまりのお婆ちゃんぶりに、ちょっと引いてしまいました。(笑)若い頃はキレイだったんだろうけど、私には、その若い頃が全く想像が出来ませんでした。
話としては、意地悪ばあさんが、誰からも見向きもされなくなり、お手伝いに来たアンヌというエストニア人の女性と心を通わせていくというお話です。簡単に行ってしまうと、良くある話かな。日本の意地悪ばあさんって、超いじわるだけど、可愛げがあるじゃないですか。でも、このお婆さんには、ほとんど可愛げと言うものが無いんです。本当は、寂しい老人なんだろうけど、でも、ムカつくのよねぇ。
このお婆さんも、先日観た「オン・ザ・ロード」の彼らのように、若い頃はブイブイ言わせていて、自分に出来ない事は無い、自分は何をしても許されるのだと思っていたのではないかしら。若い頃は美しくて、お金もあって、無敵だったのかも知れないけど、誰もがイヤな奴だと思っていたのでしょう。だから、人は付いてこなかった。誰もがそっぽを向いて、相手にしなくなってしまったのだと思います。調子に乗り過ぎんなよって、誰かが若い頃に鼻っ柱を折ってやれば良かったのに、そのまま年を取ってしまっては、救いようが無いですよね。関わりたくないような、意地悪ババアになってました。
母親も居なくなり、居場所が無くなってしまったアンヌは、パリでの仕事を始める事で、新しい一歩を踏み出そうと、お手伝いの仕事を受けました。でも、これほどの意地悪ババアだとは思わなかったんでしょう。驚きながらも、自分を抑えて、フリーダに尽くしていきます。マジで、ムカつく嫌がらせを連発するフリーダに、観ているこちらがイライラしちゃいました。私なら、熱湯の紅茶を頭からかけてやるっ!(笑)
それにしても、この映画を観ながら、老老介護の大変さを思い知りました。だって、お婆さんは85歳くらいでしょ。お手伝いをするアンヌだって、60歳くらいだと思うんですよね。力も無くなっているし、下手すると、自分の方が、脳梗塞とか起こす訳でしょ。若い人では、フリーダのような意地悪なババアを見るのは難しいとは思うけど、でも、介護となってきたら、大変だろうなぁ。持ち上げられないしね。
映画の内容よりも、こんな性格の悪い老人には、絶対になりたくないし、関わりたくないなと思いました。いくらお金があろうとも、絶対ゴメンだね。でも、介護の仕事をしている方たちは、こういう年寄りも見なくちゃいけないんだろうし、本当に頭が下がると思いました。もっと、介護に携わっている人の賃金を上げてあげるべきですよ。そして、意地悪な年寄りからは、たくさん税金を取れば良い。年金をたくさん貰っているんだから、吐き出させるべきです。
話戻って、フランス映画ということで期待をしていたのですが、ちょっと、私の好きな内容ではありませんでしたし、それほどの感動はありませんでした。それほどお勧めとは言えません。映画館には、結構、お年寄りが沢山来ていて、昔のジャンヌ・モローさんを知っている方たちなのかなぁと思いました。昔の俳優さんを知っている人は、そのギャップを楽しめるかも知れませんね。超意地悪ババアになってますから。(笑)
ぜひ、楽しんできてくださいね。