「サイド・エフェクト」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
金融マンであった夫マーティン(チャニング・テイタム)が違法株取引で逮捕されたのを機に、以前に患ったうつ病を再発させてしまったエミリー(ルーニー・マーラ)は、交通事故や自殺未遂を引き起こすように。診察にあたる精神科医バンクス(ジュード・ロウ)は、かつて彼女を診ていたシーバート博士(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)に相談。エミリーが抱える症状の詳細を聞き出し、彼女の了承も得て抗鬱剤の新薬アブリクサを投与する。症状が快方に向かっていたある日、マーティンがナイフで刺されるという事件が起き……。
というお話です。
サイド・エフェクト=副作用という題名通り、向精神薬の副作用で、殺人を犯してしまったのではないかというお話です。薬の副作用で夢遊病を引き起こしてしまい、夢遊病状態で、夫であるマーティンを殺してしまいます。既に、この時点で、超怪しいでしょ。
だって、夢遊病って、深層心理にある、自分の欲望がむき出しになるはずだから、エミリーは、夫ととても仲が良いと言いながら、心の底で殺したがっていたってことじゃないですか。それなのに、病気だったから罪にならないって、どういう事っ!それに、それを誰もツッこまないって、どういう事よっ。
あの~、いつも思うのですが、精神病だから殺人をしても罪に出来ないとか、障害者だから罪に出来ないっていうのは、間違っているでしょ。病気が殺人をしている訳ではなくて、本人がやっている訳で、たとえ、殺人をしたことに気が付いていなくても、殺人は殺人でしょ。被害者はいる訳だから。それなりの償いはさせるべきだと思うし、もし、病気でと言うなら、今後も同じ病気が発病するかも知れないし、いつ殺人をしてしまうか解らないんだから、病院か刑務所から出しちゃダメだよね。
ま、そんな前置きをして、映画の感想を書きますが、映画としては、静かにゆっくり進んでいくサスペンスなので、ちょっと、途中、ウトウトくるかな。ジュードロウ演じるバンクスが、段々と、じわじわ追い詰められて行くのですが、それが、結構、ドーンと来るのではなくて、ゆっくりなので、まどろっこしく感じました。でも、ある程度進むと、このバンクスがキレちゃうのよ。そこからが面白いんですよ。謎解きに入るのですが、それが、結構、笑えて、面白いです。
バンクスのキレ具合が、今流行りの”半沢”っぽくて、面白いっす。結構、こいつ、性格悪いんだろうなぁって思わせるような汚い手を使って、相手に仕返しをしていきます。確かに、仕事も家族も窮地に立たせるような事をされて、黙って見ている人間はいないよね。そりゃ、倍返しよっ!
倍返しってか、もっと酷い返し方をしたような気がしたのは私だけかな。いやぁ、そこまでやるかって言うほど、酷い事をしたと思うのよ。それは、観てからのお楽しみという事で、楽しんでくださいね。でも、これくらいやってくれれば、観ているこちらも、スッキリするよなぁ。仕返しは、結構、短時間でバシッとやっちゃいますよ。楽しいです。
それにしても、女は怖いよねぇ。自分の欲望の為だったら、何でもやるんだもん。あんなイケメンでイイ身体の夫マーティン(チャニング・テイタム)を、何の迷いもなく、殺すなんて、たとえ夢遊病だって、やらないと思うんだけど、不思議だなぁ。(笑)

それにしても、最近も、簡単に人殺しってニュースになっているけど、ナイフで刺すとかって、気持ち悪いよね。だって、人間の肉の中に、ずぶずぶ、ナイフが入って行くんでしょ。その感覚って考えられない。普通の精神じゃ出来ないよ。気持ち悪いもん。血もすごい出るだろうし、私なんて、貧血で倒れるだろうなぁ。殺人をするなんて、ちょっとおかしくなってなきゃ出来ないよ。だから、最初に戻るけど、精神病だから罪にならないっていうなら、全ての殺人犯は罪にならなくなっちゃう。やっぱり、全ての殺人犯が罪を償うべきだし、それなりの罰を受けるべきだと思いました。
私は、この映画、お勧めしても良いと思います。静かな進み具合だけど、精神科医と患者との駆け引きというか、だまし合いが面白いんです。誰が敵で、誰が味方なのか、何が正しくて、何が嘘なのかを解いていくのが、楽しいと思いますよ。キャサリン・ゼタ=ジョーンズが、面白い役で出ています。これ、見どころだと思いますよ。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・サイド・エフェクト@ぴあ映画生活