「アフター・アース」を観てきました。
ストーリーは、
人類が地球を捨て去り、ほかの惑星へと移住して1,000年が経過した未来。ある宇宙遠征任務からの帰路につく兵士サイファ(ウィル・スミス)と息子のキタイ(ジェイデン・スミス)を乗せた宇宙船にトラブルが発生して機体が破損、緊急シグナルを搭載した尾翼部が地球へと落下する。それを追って地球に宇宙船が不時着するが、ほかのクルーたちは死亡してしまい、サイファも重傷を負ってしまう。帰還に必要な緊急シグナルを捜そうと大自然に足を踏み入れるキタイは、地球の生態系が人類を消し去るために進化していることを知り……。
というお話です。
未来の地球は、人間が住めなくなっていて、もう一度、最初からやり直している状態なんです。そして、人間は、地球から、他の星に移住して、そこで社会生活を営んでいるということなんです。もちろん、他の星に移住出来るんだから、宇宙間移動は問題無く出来るところまで発展が進んでいるという設定です。
宇宙間移動が出来るなら、人間の身体の改造も簡単に出来るようになっていると思うんだけど、何故か、人間の進化はしていないんですよね。人間は、地球にいた時と同じ様な仕様で、酸素は必要だし、怪我もするし、そんなに発展したんだったら、人間の身を守る科学を発展させなきゃ意味ないじゃんと思った私でした。
親子の愛の物語と思えば、とても良い映画だと思うんですけど、SFとして観てしまうと、どうしても話が荒いので、文句を言いたくなってしまうんです。まぁ、そちらは置いといて、親子の愛について書きましょう。
親は、自分と同じ道をたどる息子を、甘やかしたい反面、厳しく育てなければならないという使命を持っていて、そのバランスが難しいのだと思いました。厳しくし過ぎると子供が付いてこなくなるし、甘やかすとバカになってしまうでしょ。映画の中でも、母親が、息子に厳しすぎると言っていますが、バランスを取るために、父親は厳しく、母親は甘くとするのが一般的でしょう。このサイファとキタイの親子も、一般的でしたね。

事故にあって、恐怖の地球に降り立つことになるのですが、その地球は、すごいことになっています。そう、人間を排除しようという地球の意思が強く出ていて、人間を獲物とする巨大動物が増えていたんです。
確かに地球は、このまま行くと、寄生している人間が害を及ぼして、滅びてしまうでしょうね。人間が、一番、地球に必要のない生き物ですから、地球が自分の再生を考えた場合、まず、人間を死滅させる手立てを打って、その後に、自分の都合の良い動物のみを産まれさせるのでしょう。人間から見ると、地球って酷いと思うけど、人間だって、風邪を引いたら、抗生物質を飲んで身体を治すのだから、地球が薬を飲んで、ウィルスである人間を死滅させるのは当たり前のこと。

今まで人間がやってきた、贖罪がすべての根源となり、地球に住めなくなるというのが、この映画で描かれていることだと思いました。偉そうにエコだとか何とか言っても、地球規模の痛みが緩和されることなんて無いですよね。アメリカと中国が、一番、地球を壊しているのに、何の対処もしてないんですから。いい加減にして欲しいですよね。
話を戻して、サイファとキタイという親子の絆を描きながら、地球と人間の関係も描いている。地球が親で、人間が子供としたら、瀕死の親である地球を助けるために、子供である人間は、違う星に移り、親が復活するのを待っているということなのかも知れません。キタイはサイファの為に成長して助けを呼び、人間は地球の為に、一度、地球を離れるということ。親の為に、子供が出来ることをするのみです。
私は、この映画、スケールが大きくて、映像に惹かれるので、一応、お勧めしても良いかと思います。でも、話としては荒いので、あまり考えずに観に行ってくださいね。
ぜひ、楽しんできてください。
・アフター・アース@ぴあ映画生活