フランス映画祭の14作目は、「恋のときめき乱気流」を観ました。これが今回のクロージング作品です。
ストーリーは、
アーティストのジュリーはニューヨークで彫刻の個展を終え、パリに帰国するために空港に向かう。ビジネスクラスにアップグレードされて喜んだのも束の間、隣の席に駆け込んできたのは3年前にひどい別れ方をした元恋人のアントワーヌだった。席を移ろうにも、あいにく機内は満席。気まずい雰囲気の中、言葉を交わし始める二人。だが、まだヨリを戻したがっているアントワーヌに対し、結婚を控えているジュリーは、できれば口も聞きたくない。アントワーヌの窮状を見かねて必死に助言する周囲の乗客たち。到着まで7時間、乱気流に巻き込まれながらも飛行機はパリへと向かう......。
というお話です。

別れた彼と再会したジュリー。苦い思い出が込み上げて来て、なんとも飛行機の中は、冷戦状態になり、周りの人間まで、気を使う有り様。もちろん、二人の間にも、蜜月があり、しあわせなカップルとして暮らしていた時もあったのに、どうしてすれ違ってしまったのか。それを、この飛行機の中で思い出し、二人はどうなって行くのか、という感じかな。
ジュリーは、今、弁護士の彼氏と上手くいっていて、パリへ帰ったら、結婚を予定しています。一方、アントワーヌは、パリに新しい仕事を探しに移動中。そんな二人が再会して、お互いの想いを少しづつぶつけ合います。二人は、熱愛だったんですけど、なんとなくすれ違いが多くて、ジュリーがアントワーヌの浮気を疑ったり、アントワーヌは疑われるような事を友達の為にしてしまったり、とにかく、二人はラブラブだったのに、周りの人間に振り回され、それで壊れたという感じなんです。

ジュリー役のリュディヴィーヌ・サニエさんは、とってもキュートで、今回は、コメディーなので、表情もとっても豊か。笑えるサニエさんを楽しめます。アントワーヌ役は、ニコラ・ブドスさんで、彼は、コメディーには結構出ているのですが、今回は主役級。今回、ニコラさんは、制作(脚色と台詞)にも参加しているようです。
最初、飛行機で出会った時の二人の表情から、降りるまでに、段々と表情も変わって行って、飛行機が空港に着いた時は、ちょっと寂しそうな雰囲気。空港で別れた二人は、これからどうなって行くのか。最後まで目が離せない展開が、とても面白い映画です。

見どころは、二人がラブラブの時にデートした場所や、ロマンティックな雰囲気かな。エッフェル塔でのデートとかが、とってもステキなの。これ観ると、彼とパリに行ってみたくなるんじゃないかな。おしゃれなカフェでの二人とか、憧れちゃいます。
始まりはニューヨークで、飛行機で想い出を語り、最後はパリでという動きが良いでしょ。ニューヨークに居た時は恋が無くて、パリへ向かう飛行機の中で恋を思い出し、パリに着いたら、愛が生まれるという感じなの。やっぱり、パリは愛の街なのね。ステキ~!!ラブコメと言ってしまうと、それで終わってしまうけど、この映画には、それだけでは終わらない、何か、女性の好奇心と言うか、そういう欲望を表していると思いました。詰まらない生き方なんて、嬉しくないよね。(笑)

この映画、まだ、フランスでも公開されたばかりで、日本公開は、まだ決まっていませんが、公開してくれると良いな。ステキなラブコメですよ。どっちかと言うと、ウディ・アレンのラブコメより、こういうスッキリした憧れるラブコメの方を、公開して欲しいな。女性は、何歳になっても、恋する乙女です。(笑)ステキなラブコメが観たいんです。(笑)

私は、お勧めしたい映画ですね。一度、敗れた恋も、何かの拍子で復活することもあるし、自分が成長すれば、許せることも多くなるから、前と同じ失敗を繰り返すことは少ないんじゃないかなって思えました。
ぜひ、楽しんできてくださいね。