フランス映画祭の9作目は、「アナタの子供」を観ました。
ストーリーは、
7歳の娘リナと暮らすアヤは、歯科医の恋人ヴィクトールがいるにも関わらず、3年前に別れた前夫でリナの父親のルイと時々会っている。今は若い恋人ガエルとつきあっているルイは、アヤがヴィクトールとの子供を作りたがっていると聞き、嫉妬を隠せない。一方、アヤがルイと会っていることを知ったヴィクトールも心中穏やかでない。そんな時、ルイの発案で4人は一緒に夕食をとるが、食事会は微妙な雰囲気となり、事態は一層錯綜する......。
というお話です。

このお話、きっと、女性なら誰もが一度は経験する、どちらの男が自分をしあわせにしてくれるのかという選択を描いています。女って、まず、どの男が自分をしあわせにしてくれるかを考える動物ですよね。相手をしあわせにしてあげようというのは二の次で、まず、自分をしあわせにしてくれる男を望んでしまう。そりゃ、当たり前だといえば当たり前なんだけど、それに付き合わされる男は、結構、大変なんだなぁって、ちょっと同情してしまいました。
主人公のアヤは、バツイチで、今は歯科医と付き合っています。前の夫との間に娘が居て、娘は、前夫との間を行き来しています。ここで解ることは、一応、前夫との関係も、上手くいっているということ。前夫にも、付き合っている彼女が居て、お互いがパートナーを持ちながら、良い関係を続けているんですね。

アヤは、前夫に全然会っていなかったのに、最近、突然、会うようになります。というか、会いに行ったんですね。ここら辺の心理が解らないのだが、私は、前夫に会いたいなんて思うことは、微塵も無いのですが、何故か、会いたいと思う人っているんですよね。じゃ、別れなきゃいいじゃんって思うんだけど、とても不思議です。嫌いだから別れるんじゃないの?ま、何故か、アヤは、前夫に会うようになります。
そして、段々と、今のパートナーとの間に溝が出来ていきます。私が思うに、どう考えても、歯科医と一緒に居た方が良いと思うんだけど(歯科医の方が若いです。)、何故か、前夫に惹かれて行くアヤ。前夫は、見た目が、アンガールズの田中さんにちょっと似ているんですよね~。背があれほど高い訳ではないんですけど、頭の感じとか、表情が、なんとなく田中になってる。あ、でも、一応、イケメンなんですけどね。(笑)

いやぁ、この内容、たくさんの女性に観て欲しいなぁ。だって、女の本質を、とても良く捉えているんですもん。あっちが良いかなぁって思ったら、次の瞬間に、こっちの男も良いなぁ~みたいな、解るでしょ。女の脳は、一貫していないんです。結構、行き当たりばったりの部分が多くて、考えていそうで、まったく考えていない。感覚だけで行動していることが多いんです。
でも男には、それが理解出来ないみたいですよね。だって、さっきは、こうだって言ってたじゃんみたいな事を、良く言われますもん。でもね、気分が変わっちゃうんだよ。白が、簡単に黒になっちゃうの。それが”女”なんですよ。それを優柔不断とか、いい加減とか言われても、そういう風に脳が出来てしまっているから仕方がないでしょ。良く言うじゃん、女は、子宮で考えている事もあるって。
そんな女の不思議な部分を、この映画は、良く描いていました。女は、アヤの気持ちが良く解るし、男は、女の不思議な部分を、再確認させられる事と思います。

アヤも、とってもステキなんですが、娘のリナが、超キュートなんですよ。まだ7歳なんだけど、子供でもあり、女でもあり、微妙なところが、とっても可愛いの。この子を観るだけでも、本当に楽しめますよ。ああー、ロリコンには見せたくないなぁ。(笑)
この映画、日本で公開してくれないかなぁ。まだ配給会社が決まっていないようで、とっても残念。もう一度、観たい映画の1本なんですけど、公開、決まって欲しいなぁ。136分と、ちょっと長めの映画だけど、単館系の映画館で、ジリジリ、女性に人気が上がって行きそうな感じなんですけど。

私は、この映画、とってもお勧めしたい映画なんです。でも公開してくれないと、みんなに観て貰えない~。日本公開、ぜひ、考えて欲しいです。
公開されたら、ぜひ、楽しんでくださいね。