【フランス映画祭】「森に生きる少年~カラスの日~」日本でも喜ばれるだろうアニメーション | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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フランス映画祭7作目は、「森に生きる少年~カラスの日~」を観ました。


ストーリーは、

主人公は、人間界との交わりを絶って森の奥深くで暮らす父親に育てられた少年。動物と人間が融合した不思議な精霊たちに見守られ、少年は森の中で自由な生活を送っていた。だが、父親が足を大怪我した時、少年に大きな転機が訪れる。父親を病院に運ぶために山の麓の村を訪れた少年は、怪我が治るまでの間、これまで経験したことのない文明社会で暮らすことになる。見知らぬ世界で戸惑い、何かと周囲と諍いを起こす少年を唯一理解してくれたのは村の医師の娘マノンだった。やがて少年が山に戻る日が近づくが、それは同時に、これまで聞かされていなかった両親の隠された過去を知る時であった......。

というお話です。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-森に生きる

このアニメーション、とっても受け入れやすかったです。本当に面白かった。ちょっと、ジブリのアニメーションを思い出すような、美しい自然の中で暮らす親子と、彼らが出会う人々の物語。父親と少年は、二人だけで森で暮らし、自給自足の生活を送っています。父親は、少年に、他の人間は居ないと教え、森から出たら、消えてしまうから、あっち側には行ってはいけないと教えられているんです。


ある日、鳥を追って、森の外れまで来てしまった少年は、遠くに人間の影を見つけます。そのことを父親に話しても取り合ってもらえず、もんもんとする毎日。父親の怪我を境に、人里に下りた二人は、村の医者に世話になり、少年は、医者の娘マノンとの交流によって、文明のある生活を手に入れていきます。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-森に生きる

人に蔑まれ、人里での生活を捨てた両親に育てられ、森で暮らしていた少年が、段々と、人間として生きることを覚えて行く中で、自然や動物の恐怖より人間が一番恐ろしいということを知り、人と人の間には愛が生まれるのだということを知り、人と関わることが大切なのだということを知って、成長していくというお話です。


少年の両親は、本当に悲しい過去を持ち、それによって、少年の父親には、愛というものが希薄になってしまったんです。少年は、小さな頃から、父親からの愛をあまり感じられず、自分の父親は、愛をどこかに落としてしまったのだと考えます。そして、父親の愛を探してあげないといけないと思い、森の中を必至で探します。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-森に生きる

時々、あまりにも悲しい出来事があったりすると、愛を落としてしまうことってあると思うんですね。どうしても人に対して、愛を持てなくなってしまい、敵対ばかりしてしまう。疲れている時なども、ありますよね。ほらほら、通勤電車の中とかって、結構、ちょっとした事で人を突き落したり、刺してしまったりなんてニュースがあるでしょ。あれって、疲れていて、愛を落としちゃった人たちだと思うんです。愛を落とさないように、心に、ちょっとした暖かい場所をキープしておけば、そこから愛を落とすことは無いから、大切にしましょうね。


こういうアニメーションを観ていれば、きっと、愛を落とすことはないかも知れないです。私、アニメーションって、人の心を柔らかくする柔軟剤だと思っているんです。ジブリのアニメを観ると、しあわせになるし、海外のアニメーションも、優しいものが多いですよね。子供の頃から、こういうアニメで育てば、きっと、道を踏み外す事も少ないかもしれません。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-森に生きる

父親が熊の毛皮を被って移動したりする姿が、”もののけ姫”の坊主集団とそっくりでしたし、精霊たちの姿が、ダイダラボッチとか、いろいろな動物ととても良く似ていました。この監督も、ジブリなどのアニメで育ったようで、とても影響を受けているようです。


声を、ジャン・レノ、クロード・シャブロル、ローラン・ドゥーチェなどが演じていて、とっても素敵ですよ。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-森に生きる

私、この映画、超お勧めしたい映画です。でも、日本公開が決まっていないので、映画館では観れないかもしれません。もし、DVDで観ることが出来るようでしたら、ぜひ、観てほしい作品です。

ぜひ、楽しんでくださいね。カメ