【フランス映画祭】「わたしはロランス」性同一性障害を告白し、認めてもらうまでの苦労としあわせ | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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フランス映画祭4作目は、「わたしはロランス」を観ました。


ストーリーは、

モントリオール在住の国語教師ロランスは、恋人のフレッドに「女になりたい」と打ち明ける。それを聞いたフレッドは、ロランスを激しく非難するも、彼の最大の理解者であろうと決意する。あらゆる反対を押し切り、自分たちの迷いさえもふり切って、周囲の偏見や社会の拒否反応に果敢に挑む長い年月。その先に待ち受けるのは...? 

というお話です。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ロランス

この映画、以前、このブログで紹介した私のお友達Mちゃんと同じで、本当に驚きました。やっぱり、性同一性障害だと、みんな、同じような苦しみや悲しみを受けるのかなと思いました。それは、国が違っても、みんな同じなのです。本当に驚きました。日本では、やっと、性の違いにも、理解が出てきたと思ったのですが、他の国でも、やっと最近受け入れられるようになってきたんですね。


ロランスは、普通の男性として生きてきましたが、ずーっと、自分が男性ではなく女性としての心を持っているということを隠していました。しかし、とうとう、限界に達して、男性として生きる事が辛くなり、自分が性同一性障害であることを恋人に告白し、女性として生きる事を選択します。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ロランス

ロランスは、女性の心を持ちながらも、女性のフレッドに恋をするんだけど、不思議でしょ。普通、女性の心を持っていれば、男性が好きになりそうな気がするんですけど、たまに、こういう事もあるそうです。もちろん、男性も好きなんですけど、性の壁を越えて愛しているというのか、その人となりを愛しているので、性というものを超えているらしいんです。だから、女性として、女性が好きなの。セックスがどーのこーのってことじゃなくて、愛しているんです。それが、この映画の重要なところ。


二人とも、愛し合っているんですけど、ロランスがいきなり女性になってしまったから、フレッドは戸惑います。二人の気持ちは、前と変わらなくても、周りの人の目が違ってくるし、仕事も同じようには続けていけなくなる。ロランスは、今までの職を失い、フレッドも、心神耗弱のために、病院に通う日が続きます。どんどん、ボロボロになっていく二人。耐えられなくなったフレッドは、ロランスとの生活を辞めて、新しい生活をするために、実家へ帰ります。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ロランス

私の友達も、普通に結婚生活をしていたんだけど、やっぱり、同じ生活は無理で、離婚に至りました。たとえ、奥さんが許しても、周りの目に耐えていける精神を持っていないと、ボロボロになってしまいますよね。本当に、現実も同じなので、観ていて、友達の事を思い出し、辛くなりました。


ロランスの母親も、いきなり女性に変わった息子を、最初は避けています。そりゃ、息子だったのに、いきなり娘と言われても、簡単には受け入れられないですよね。そんな親の様子が、良く描かれています。そして、母親との関係も、段々と変わっていきます。この親子の関係も、見どころなので、ぜひ、良く観てくださいね。


そして、ロランスも、色々な人と出会ったり、経験をして、成長していき、フレッドも精神的に成長していきます。この映画は、この二人が、知り合って、性同一性障害を克服し、どういう道をたどっていくかというお話なんです。だから、何度も、ロランスとフレッドの運命は交錯し、お互いに思っているので、離れられなかったり、かと言って、くっつくことも出来なかったり、色々な道をたどります。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ロランス

二人が、最後にどういう道を辿るのか、最後まで楽しみにしてください。そして、この二人の関係を見ることによって、世界の性同一生障害に対しての認識が、段々と変わっていくことが分かります。ただ、病気だと思われていた時代から、そういう事を、たくさんの人が理解し始めて、見る目が変わって行く過程が解って、本当に、ロランスのような人が救われて行くのが解ると思います。


私は、この映画、超お勧めしたいと思います。たくさんの人が、こういう事を認識して、一緒に暮らして行けるようになると良いと思いました。私のお友達も、今は、戸籍も変え、ほかの手続きもほとんど終わって、後は、お金を貯めて、身体を全て、自分の納得が出来るものに変えたら、スッキリするようです。元々、能力のある人なので、男性から女性に変わっても、周りが慣れてくれれば、なんら仕事に影響がある訳ではなく、順調にお金を貯めていることと思いますので、その内、スッキリした顔を見せてくれると思います。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ロランス

この「わたしはロランス」は、今年の9月に公開予定ですので、楽しみにしてくださいね。超イケメンのメルヴィル・プポーさんが、ロランスを演じていて、驚くほど美しい女性になっていますよ。母親役に今回のイタリア映画祭の団長ナタリー・パイさんが扮しています。親子関係と恋愛関係の二人を、良く観てくださいね。

私は、超お勧め映画です。

ぜひ、楽しんできてください。カメ