「オブリビオン」を観てきました。
ストーリーは、
エイリアン“スカヴ”の侵略を食い止めたものの、その戦いによって地球が半壊してから60年。生き残った者たちがほかの惑星へと移住してしまった中、ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)だけが地球に残って上空から偵察していた。パトロールに向かっていた彼は、誰一人として生存しているわけがないエリアで何者かの襲撃を受けてしまう。混乱するジャックの前に現れたのは、ビーチ(モーガン・フリーマン)という謎の男。彼との遭遇を機に、ジャックは地球、人類、そして自身の運命を担う冒険に出ることに。というお話です。

この話、どっかで観たようなというか、この系統の話は、SFでは、結構、多いんですよね。フィリップ・K・ディックの本で読んだのか、他で読んだのかは忘れましたが、このどんでん返し物って、多いんです。でも、今まで、これほど大きなスケールで、大掛かりなものは無かったかも知れません。CGを多様して、現代版スターウォーズっぽい場面もあり、デューン砂の惑星っぽい映像もあり、マトリックス的な部分もあり、宇宙戦艦ヤマト的な部分もあり、そんな中に、ラブストーリーと、故郷への愛が詰まっていて、結構、楽しめました。
トムちゃんと言うと、超強いヒーローものが多いんだけど、今回は、確かにエリートという定義だけど、完璧なヒーローでないところが、良いかなって思いました。いつもよりかは、馴染みやすいかも知れません。
最初に、ナレーションで、地球は異星人に襲われて、勝利したけれども、地上に住む事が出来なくなるほど地球を壊してしまった、ということで、ジャックとヴィクトリアは、二人で、地球で現在稼動している機械のメンテナンスを行なうスタッフとして、2週間の任務についているんです。既に、ここで、謎が出るのですが、仕事に支障が出るとイケないので、それまでの記憶が消されているというんです。それ、ありえないでしょ。何か隠しているのが、在り在りですよね。
そして、オルガ演じるジュリアのカプセルが、地球に落ちてくるんですけど、このカプセルが放出されたのが、どーも、60年前くらいってところが、60年前に壊された地球ってところと一緒ですよね。ここで、SF好きな方なら、あー、それって、こうでこうなるんでしょって、予想が付いてきますよね。そのカプセルが届くまでの60年間に、何が起きたのかって言うのがカギです。そして、地球に二人だけの人間。コロニーからの通信の映像も嘘っぽいし、誰が嘘つきで、何が真実なのかっていうのが、段々と明らかになっていきます。
観ていて、とてもデジャブを感じる映画でした。だって、どこかで観たような映像や展開が、とっても多いんですもん。地球に攻めて来た宇宙人って、まるでガミラスみたいだし、戦闘ロボットは、ガンダムの連邦軍のジムの支援用ボールと同じだし、バトルシップとボールのチェイスシーンは、スターウォーズのエピソード1のポッドレースみたいだったし、マトリックスの人間栽培のシーンに似たシーンもあったし、映画好きなら、結構、デジャブを感じると思います。これ、オマージュなのかな?
だから、私は、もちろん、この映画自体も楽しみましたが、あそこに似てるとか、そういうのを探すのも楽しみました。そして、記憶を消されても、夫婦の愛を段々と思い出していくジャック。どうしても、忘れられない記憶を糧に戦いに行くジャックは、ここでやっと、本当のヒーローになって行きます。ロボットのように、支持されたことをやるのではなく、自分の意志で、自分の考えで行動する、やっと人間としての本来の姿を取り戻していく彼は、カッコよかったです。
ここ、ちょっとネタバレしちゃうけど、あのラスト、地球のたくさんの地域に居るはずだから、それが、全部、集まってきたら、彼女の身体、持たないよねぇ。(笑)いくらなんでも、そんなに相手は出来ません。他の人と上手く行っちゃってくださいって言うのかな。でも、記憶があるから、どうなのかな。とっても心配してしまう私でした。みなさんは、観た後、この事を考えてくださいね。読んだだけでは意味解からないでしょ。(笑)

私は、この映画、お薦めして良いと思います。SF好きな方の方が、より楽しめるかな。
映画館を出る時、”オレ、意味わかんなかった。”って言っている男の子達が居たので、きっと、SFに慣れているか、映画を良く観ている人でないと、解り難いのかも知れません。でも、メカを観たり、CGアクションで楽しめたりするので、解かんなくても、楽しめるかも。
ぜひ、楽しんできて下さいね。
・オブリビオン@ぴあ映画生活