「聖☆おにいさん」を観てきました。
ストーリーは、
お笑い好きで、新し物好きな浪費家のイエスと、自分に厳しく自作のTシャツ作りを好むブッダ。ふたりは、立川の安アパートの一室をルームシェアしてマイペースに暮らしていた。しかし、彼らは度々“神パワー”を発揮して思わぬアクシデントを招いていて……。
というお話です。

うう~ん、原作マンガのファンなので、ちょっとこの劇場アニメに関しては、合格点が付けられません。やっぱり、宗教的な問題があったのでしょうか。面白いエピソードは、省かれてしまっていて、表面的に、神様だから勘違いしちゃう的な感じばかりで、あのマンガのシビアな楽しさが描かれていないんです。
ま、確かに、宗教のそこを笑いにしたら怒られるのかなぁってところもありますので、アニメでは省いたんだろうけど、その微妙なところが、このマンガの面白いところなので、そこが無いのでは、普通のサザエさんやちびまる子ちゃんと同じような気がするのですが・・・。

ブッダと小学生の部分は、とってもウザくて、要らないと思いました。子供は全然かわいくないし、無駄としか思えなかったです。それより、天使や弟子たちとの関わりとか、ゲームをするとことか、そういう部分が欲しかったな。そうそう、福引きで仏像をもらう話も省かれてました。既に、部屋に大きな仏像が置いてあったもんね。
原作が好きであればあるほど、この劇場版アニメには、あまり納得が出来ないんじゃないかな。だって、あの大晦日でおみくじを引いた後、重要な初夢の話で和尚がツッコムところも無かったしね。釘打は、磔を思い出すからイヤとか、ペット可のアパートならニルヴァーナ待ち動物を帰さなくて良いとか、温泉街でイエスがファンタを噴出させてブドウ味なら何でも良いのかもとか、面白いネタは、上げればキリがないんです。でも、そういう宗教ネタ、映画では、ほとんど無かったなぁ。
特に、ブッダが風邪をひいて、病院へ行こうとすると、タクシーじゃなくて、鹿が来るトコとか、病院で老人が集まってきちゃうとことか、仕方ないからイエスが病気を治しちゃうとことか、ああー、どんどんアニメにして欲しかった部分が思い浮かばれて、ダメだわ~!!
唯一あったのは、プールの水が割れたことくらいかな。モーセじゃないんだから、割っちゃダメでしょ。(笑)と、こういうツッコミが出来る部分がたくさん欲しかったんだけど、結構、ほのぼのだけで終っちゃいました。楽しくないことは無いです。確かに、イエスとブッダが動いていたし、人間界に来て、日本に来て、とても満足しているのも伝わってきたし、楽しいんだけど、でも、もっとシブくツッコミどころが欲しかったという事です。
声は、イエスもブッダも合っていたと思います。声優さんじゃないから、ちょっと心配はしていたけど、大丈夫でした。ふたりの穏やかな喋り方は、天界のふたりにピッタリだったと思います。ナレーターが、出来たら、男性が良かったな。それは、私の希望です。
気を抜いて、ほんわり観れる映画なので、私は、お薦めしたいと思います。でも、原作ファンの方は、ちょっと不満を感じるかも知れません。私が感じたと同じように。でも、それほど知らなければ、とても楽しめる作品だと思いますよ。
ぜひ、楽しんできて下さいね。
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