今年のイタリア映画祭(東京)は終わりました。今年は、新作12作品と特別上映が1作品ありました。私は、新作12作のみ観たんです。特別上映は、東京国債映画祭で上映されたもので、実は、TIFFの時に外したものなので、今回も外してしまいました。なので、12作品についてだけ、書きますね。
今年の作品は、結構、バラエティに富んでいて、良かったと思います。去年は、難民ものが多かったように思うのですが、今年は、コメディーから社会派まで、色々な物があって、観ていて楽しめました。
特に、「綱渡り」のような、今、日本でも起きているような問題とか、「来る日も来る日も」のような、不妊で悩んでいるカップルのお話とか、「赤鉛筆、青鉛筆」のような学校問題とか、日本で公開しても、きっと、みんなが、自分の身に置き換えて観れる様な内容のものがあり、日本でも観てもらいたいなぁって思う作品が多かったです。
それ以外にも、ちょっと毛色の変わったものが多くて、繊細なものから、大胆なものまで、バラエティ豊かな内容を楽しむ事が出来ました。偏りが無いというのは、選び方が良かったのではないかと思います。
ゲストも、監督の方が多く、楽しいお話が聞けました。そうそう、編集の女性の方もいらしていて、あまり聞くことの無い編集のお話を聞くことも出来たし、俳優のジュゼッペさんは、とっても大きくてかわいくて、まるでトトロのようでした。ステキ~!
そうそう、「家の主たち」の監督のトークの時、音楽を担当されたステファノさんもいらしてました。日本在住で、「嫌われ松子の一生」の音楽を担当した方だそうです。この映画、音楽も良かったですよ。私、この「家の主たち」、お気に入りの1作です。
(司令官とコウノトリの出演者ジュゼッペ・パッティストンさんと編集のカルロッタさん)
今回上映された作品の、何作が日本公開されるか判りませんが、良い作品が多かったので、ぜひ、配給会社の方々、考えてもらえませんでしょうか。イタリア映画というと、年配の方が良く観ていらっしゃるようで、映画祭に行っても、本当に、お年の行った方が多いのですが、もっと、若い人に観て欲しいんです。
不妊の「来る日も来る日も」とか、父親が酷い状況になっていく「綱渡り」とか、今の若い夫婦に観て欲しいし、「赤鉛筆、青鉛筆」は、学生にも観て欲しいし、「司令官とコウノトリ」は、大人にも子供にも観て欲しいし、「素晴らしき存在」は、ちょっと不思議な話を信じている人にも観て欲しいんです。若い人向けの内容なのに、若い人が観れないというのは、とても残念です。イタリア映画祭も、当日券は、学生の方のみ500円とか800円とかで観れるようにしてもらえたら、もっと映画好きな若い人が育つと思うんだけどな。
(家の主だちのガップリエッリーニ監督と音楽のステファノさん)
私、「来る日も来る日も」という不妊のカップルの話、本当に、主人を連れて観に行きたいくらいなんです。だって、我が家と一緒だもん。欲しいのに子供が作れなくて、でも、それはそれで良いんだよっていうメッセージが、とても元気を与えてくれるんです。別に、子供を作るためだけに結婚するのではないし、一緒に居るのではないんだよって、あまり邦画で言ってくれる作品って無かったから、嬉しかったの。邦画って、治療したら最後に子供が出来たって話ばかりで、出来ない人の気持ちなんて、考えて無いんだよね。ま、それはそれで、仕方ないんだけど、そうではないっていう作品も、あっても良いでしょ。
ぜひ、たくさんの映画が公開されることを祈っています。
とってもかわいいジュゼッペさん。トトロみたいでしょ。(*^。^*)
全員の写真を載せ切れませんでした。7人のゲストの方がいらしていましたよ。