イタリア映画祭、9作目は、「来る日も来る日も」を観ました。
ストーリーは、
『見わたすかぎり人生』や『はじめての大切なもの』などヒット作を連発し続けるヴィルズィのハートフルでロマンチックなコメディー。控えめで高学歴なグイドはホテルで夜勤をし、落ち着きがなく気難しいアントニアはレンタカー店で昼間に勤務する、対照的な二人のカップルだが、相性は抜群だ。グイドの夜勤明けに毎日愛を交わす二人は子どもを切望するが、そのことで二人の仲がぎくしゃくしだす。グイド役のルカ・マリネッリは、シューティング・スターに選ばれた注目の若手俳優。
というお話です。
グイドとアントニアは、とても仲の良いカップル。ホテルの夜の受付のグイドと、レンタカーの受付をしているアントニアは、時間があまり合わないけど、でも、とても愛し合っていて、その愛の証の子供が欲しいと願っているんです。
何年も一緒に居るのに、どうして子供が出来ないのか、二人は悩みます。アントニアが不妊症なのか、グイドが無精子症なのか、色々調べるのですが、二人とも、確かに創りにくい身体ではあるけど、出来ないことはないと言われ、それからも色々な手を尽くすのですが、それで出来ないんですよ。
この二人の苦労は、子供の出来ない夫婦の気持ちを代弁しているようでした。我が家も、子供が居ないので、とても良く解かります。子供なんて、すぐに出来ると思っているんだけど、気がつくと、あれ?出来ないのかもって思うんですよね。で、急いで不妊症治療とかに走ることになる。マジな話、本当に大変です。そんな辛い気持ちを、現実にそって、良く表現していたと思います。これって、経験した人にしか解からないもんね。
周りの人は、子供作らないの?とか、まだ出来ないの?とか、簡単に聞いてくるけど、それでどれだけ傷つくのか、解かって欲しい。”出来ないんだから、仕方ないでしょっ!!”って叫びたくなるのを、必死で堪えているんだよ。そんな叫びを、この映画で代弁してくれていました。
そして、不妊治療を始めて・・・。ここから先は、観て欲しいです。二人が、どんな道を歩むのか、ネタバレしちゃうと面白くないからね。この映画、今の時代、子供が欲しくても出来ない人の気持ちを、結構、正しく描いているから、日本公開して欲しいなぁ。
女性の共感、すごく受けると思うんだけど。女が観ると、本当に、どうしようもない問題に、立ち向かって、立ち向かって、愛している男性にも、解かって欲しくて解かって欲しくて、でも、上手く伝わらないっていう気持ちが、ああー、私もそうなのよ~って思うと思う。こういう気持ちって、言葉で言っても、上手く伝わらないんだよね。難しい問題です。
愛しているのに、一緒に居ることがガマンが出来なくなる時って、あるよね。そんな女心も、この映画は解かってくれていて、でも、そんな女性に振舞わされちゃう男性の悲しさも描いていて、誰もが、共感出来る部分がありそうな気がします。
30代くらいの男女が、色々思い悩む姿を、とっても生々しく描いてくれていて、でも、悲劇的な感じではなく、この映画、イイなぁってすごく思いました。お願いだから、ぜひ、日本で公開してぇ~!!
私は、この映画、すごくお薦めです。日本公開を望む作品ですね。公開されると良いけど、もし公開されないようなら、DVDで観て欲しいな。
ぜひ、楽しんで、観てみてくださいね。
イタリア映画祭 2013 http://www.asahi.com/italia/2013/