【イタリア映画祭】「素晴らしき存在」 あのオズペテク監督の新作です。またもちょっとジーンときます | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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イタリア映画祭、3作目は、「素晴らしき存在」です。


ストーリーは、

『あしたのパスタはアルデンテ』のスマッシュヒットが記憶に新しいオズぺテク監督が、エリオ・ジェルマーノを主演に迎えた心温まる喜劇。ピエトロは、パン屋に勤務する28歳。役者になりたくてローマに上京してきた。見つけた住まいは、少々古くて修繕は必要だが広いアパート。家賃も手頃で気分を良くしていたピエトロだったが、住んでいるうちに誰か他の人がいるような気がしてくるのだった。イタリア・ゴールデングローブ賞で最優秀監督賞や最優秀男優賞などを受賞。

という作品です。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-素晴らしき

やっぱりオズペテク監督の作品って、面白いです。なんか、ちょっとしたカットが、ツボに入るというか、笑えちゃうんですよね。今回の作品も、不思議で、楽しくて、ちょっと悲しくて、ホロッと感動しちゃう作品でした。こういう幽霊ものって、今、日本でも、流行ってますよね。香取くん主演の「幽かな彼女」とか、死者の思いを伝えるドラマや映画って、結構、あったりするんだけど、今回は、自分たちが死んだことも解かっていない、ナチス時代の人々が現れてくるんです。


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ピエトロは、普段からちょっと変わった男性で、女性より男性の方が好きで、あまり人との関わり方も上手くないんです。そんな彼が、ちょっと騙された感じで入居した住居に、ある日、幽霊が現れるんです。それも、団体で。劇団1個分の人が出てきて、ある人を探して欲しいって頼むんです。でも、手がかりが無いのよね。

で、仕方なく従姉妹を頼って、知人を紹介してもらい、人を探します。どうして一人だけ一緒ではなくて、探さなくてはならないのか。その劇団で一体何があったのか。激しい銃声とナチスドイツの軍服、そんなイメージしかわからず、彼らが、何かの犠牲になったのではないかという事は解かるのですが、人探しの意味とは。

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このお話、あまり話してしまうと、面白くなくなってしまうので、これ以上は、ネタバレ出来ませんが、なんか、とっても面白いんですよ。現代に生きるピエトロは、現代のスピードに付いていけずに、生き辛い世の中を生きている。過去に生きていた劇団員たちは、生きていないんだけど、結構、自由に楽しく、その建物の中に生きている。そのバランスが面白いんですよね。

そして、映像がとってもキレイです。レトロな雰囲気のものと、現代のちょっと薄汚れた疲れた感じが、とても上手くコラボしていて、ステキなんです。メイクも、舞台用のメイクをしている彼らと、寝起きの顔をしているピエトロと、すごい落差なんだけど、それが、また良いんですよね。

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これ、本当に感想、書きづらい。だって、面白いから、日本公開してくれるのではないかと思うので、あまりバラせないでしょ。映画祭での映画って、公開されない場合、観てくださいって書いておいても観れないこともある訳でしょ。だから、ある程度、ネタバレしておかないと、上手く伝わらないと思うんですけど、でも、こういう、どう考えても、面白いから公開して欲しいし、公開するような気がする作品は、本当に困っちゃう。(笑)

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-素晴らしき

この映画、公開になったら、ぜひ観て欲しい。お薦めしたい映画です。だって、なんか、誰もが、幽霊もが、愛おしく見えてきてしまう映画なんですもん。たとえ、何か裏切りなどがあったとしても、今、何も言う必要は無くて、今、出来る事をしましょうという気持ちになってくるんです。
ああー、ぜひぜひ、公開して欲しいなぁ。カメ





イタリア映画祭 2013     http://www.asahi.com/italia/2013/