今日は、お友達に誘っていただいて、「容疑者X 天才数学者のアリバイ」の試写会に行ってきました。題名で解かるように、第2作目が始まった「ガリレオ」の映画版のリメイクです。
ストーリーは、
孤独な高校の数学教師ソッコ(リュ・スンボム)の楽しみは、アパートの隣人であるファンソン(イ・ヨウォン)が働く店で毎朝弁当を買うことぐらいだった。ある晩、彼はファンソンとめいのユナ(キム・ボラ)が暮らす隣の部屋の異変に気付く。度重なる暴力に耐えかね、ソウルへと逃れて来た二人をファンソンの元夫が見つけて乗り込んで来ており……。
というお話です。
日本版「容疑者Xの献身」とは、重要な違いがあるんです。それは、湯川先生が出てこないっ!!映画としては、結構、面白かったし、確かにソッコ=石神 の、献身的な思いは描かれていたと思うのですが、東野さんの原作で、一番、面白いと思ったところは、天才数学者と天才物理学者と、そして一般的な考え方をする警察の三つ巴が面白いのかなって思っていたのですが、天才物理学者が抜けてしまっているので、普通の推理サスペンス映画になってしまっているんです。
確かに、原作の天才数学者石神のイメージにピッタリだったし、きっと東野さんが考えていた石神は、こういう感じなんだろうなぁって思いました。堤さんが演じていた石神は、やっぱりステキに見えちゃうんですよ。でもね、この話なら、天才数学者じゃなくても良いんです。別に、普通の根暗な独身男という役でも、問題無かったんだよねぇ。数学者の意味が無いのよ。
天才数学者でなければいけない理由は、天才物理学者との対決であり、同じ天才でありながらも、これほどに性格や生活が違うのだという対比も必要だったの。その対比があるからこそ、暗く学校の先生に納まっているのであり、生きる気力も無くしてしまい、こんな事件に巻き込まれていくという理由が出来るんですけどね。この韓国版だと、寂しい男が、隣に越してきた親子らしき二人に心を救われて、命を賭けても守りたいと思っているという話になってしまっているんです。
もちろん、それでも充分に面白くて、楽しめて、感動出来たんだけど、やっぱり、この話の重要なところがスッポ抜けているのは、辛かったなぁ。私の湯川センセー!! 韓国の超イケメン湯川教授が見れると思ったのにぃ~!!残念でした。
刑事役の方が、湯川が暴いていく謎を暴いていくのですが、あまり頭が良く無さそうなの。もう少し、頭が良さそうな人でないと、天才が考えたトリックを暴けないでしょ。天才数学者という設定なのだから、普通の凡人では解けないはずじゃないと、話が続かないよぉ。
そして、オープンダイブの映像が何度も入ってくるんだけど、あの意味が途中は全く解からず、ましてそれがソッコだということも、良く解からなくて、最後の最後で、それが役に立ったんだっていう意味が解かるんだけど、それだけ?っていう感じで、意味が無かったような気がします。
これを、どう皆さんにお薦めして良いのか、悩みます。「ガリレオ版容疑者X」と比較してしまうと、どうしても物足りなさを感じてしまうので、ガリレオを観ていない方になら薦められるかな。普通の推理サスペンス映画と思って観ると、楽しめるし、感動出来ると思います。
ぜひ、観てみてくださいね。