「ベラミ 愛を弄ぶ男」を観てきました。
ストーリーは、
1890年のパリ、アルジェリア帰還兵のジョルジュ(ロバート・パティンソン)は鉄道会社に職を得たものの薄給で貧乏のどん底にいた。ある日、彼は騎兵隊時代の友人シャルル(フィリップ・グレニスター)と酒場で再会する。ジョルジュは新聞社勤務で金回りが良いシャルルに招かれ夕食に行き、才色兼備なシャルルの妻マドレーヌ(ユマ・サーマン)とかわいらしいド・マレル夫人(クリスティナ・リッチ)に出会う。
というお話です。

とにかく、単館上映で、あっという間に上映が終ってしまいそうで、なおかつ、一日に1回しか上映しなくなってしまい、観れるかなぁと心配していたのですが、何とか行くことが出来ました。いくら人気が無いからって、あっという間に上映が終るのは困るよねぇ。(笑)
19世紀後半のフランス。フランスの統治下にあったアルジェリアからの帰還兵ジョルジュは、マトモな仕事も無く、貧しい暮らしをしていました。彼は、貧しくて学も無く、持っているものは、その美貌だけという男。ごめんなさい、私、このロバート・パティンソンが、美貌だけを持つ男と言われても、まったく美しいと思えないので、どーものめりこむ事が出来ませんでした。こんなにアゴが出て、白目が多いのに、美貌と言われてもねぇ。人によって、美の基準は違うので、私には受け入れられませんでしたが、美しいと思う方も多いのでしょう。
そんなジョルジュは、憐れんでくれた友人によって、新聞社に起用され、上流階級の仲間入りをしていきます。まず、ジョルジュに学が無いことを見抜き、彼の記事を代わりに考える友人の妻マドレーヌ(ユマ)。彼女は、この時代には珍しく、男に従属せず、自分の自由を確立する女性で、政治に精通し、もし男なら政治家か記者になるような人です。マドレーヌは、何も知らないジョルジュに生きる術を教え、貧しい生活に戻らなくて済むように教育するのですが、女に対しての事は覚えても、政治などに関しての洞察力は、まったく養われなかったように見えました。

そして、女の利用の仕方を教わったジョルジュは、貴婦人のクロチルド(クリスティーナ・リッチ)や、新聞社社長夫人のヴィルジニを誘惑し、どんどん出世して行きます。でも、やっぱり、頭が悪いのよねぇ。女に裏切られたり、新聞社に裏切られたり、結構、”え、どうして気がつかなかったの?”って言うくらい、鈍いのよ、この男。これだけ鈍い男じゃ、一緒にいる女も退屈だろうなぁ。私なら、イライラしちゃって、”出て行け!”と言ってしまいそうです。まして、美しくも無いロバートなら、誘惑もされんわいっ!
と、このまま裏切られて終りそうですが、そこは、原作がモーパッサンと言う事で、それでは終りません。ちゃんと復讐します。(笑)どう裏切られて、どう復讐するかは、ぜひ、映画を観て、楽しんでくださいね。後半戦は、思っていたより面白い展開になり、楽しめました。
まず、基本の美しい男というのが、ロバートだと、私はハマらないので、結構、辛いものがありました。貴婦人たちは、美しく知性があるように見えたので、その彼女たちが、ジョルジュに誘惑されるというのが、どーも、ありえないように見えて、困ったなぁ。美しくて学が無いという設定なら、もっと童顔で素直そうな顔の、たとえば、今イチオシのニコラス・ホルトとかが良いよねぇ。あのシングルマンの時の美しい顔は、男も女も惑わせる。(笑)
歴史的な設定は、あまり知らない時代なので、面白いなって思いました。やっぱり、19世紀でも、マスコミと政治が組んで悪い事をするってあったんですね。マスゴミは、昔からマスゴミなのね。(笑)19世紀は、侵略戦争とかが多く行なわれていて、荒れた時代だったようですね。ちょっと、その時代の歴史を読んでみたいなと思いました。
私は、この作品、まぁ、時間があったら観てみたら良いかな~という感じです。19世紀の男女の様々な関係を描いてはいますが、あまり感動も無く、楽しみもありません。歴史的な動きは、ちょっと面白いかなって思いましたが、ほとんど描いていないので残念でした。
興味がありましたら、ぜひ、観てみてくださいね。
・ベラミ 愛を弄ぶ男@ぴあ映画生活
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