「ヒッチコック」 スターである夫を創り、維持させていた妻が、本当のサスペンスの神だったのかも。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ヒッチコック」の試写会に行ってきました。


ストーリーは、

1959年、作品の高評価とは裏腹に監督としてはアカデミー賞に縁遠かったアルフレッド・ヒッチコック(アンソニー・ホプキンス)は、後にサスペンス映画の金字塔と称される『サイコ』の製作に着手。しかし独創的かつ奇抜であるがゆえに資金繰りは難航し、数々の困難に見舞われてしまう。さらに、常に彼を支え続けてきた最大の理解者である妻アルマ(ヘレン・ミレン)との関係までほころびが生じてきて……。
というお話です。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ヒッチコック

ヒッチコックと言うと、もう、最初からサスペンスの神として有名だったから、そういう人なんだって思っていたのですが、彼をスターとして作っていたのは、奥さんのアルマだったんですね。この映画で、夫婦の関係を初めて知りました。


というか、私は、ヒッチコックの作品を、ほとんど観た事がありませんでした。時々、TVで深夜とかにやっているのを、チョコチョコっと観たような気がするだけで、キチンと座って、最初から最後まで観た事が無かったんです。今回、イベント試写会で、ヒッチコック作品の「サイコ」を大画面で観ることが出来て、はっきり言って衝撃でした。あのラスト、すんごいですね。今のサスペンスなんて目じゃない!本当は、誰が犯人だったのかというのが、すごく恐ろしい。モノクロのフィルムなのに、血の色が見えるようでした。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ヒッチコック

この「ヒッチコック」という映画では、ヒッチコックが、「サイコ」を撮るために、どれほどの苦労をしたのか、いやいや、苦労をしたのはアルマですね。もちろん、ヒッチコックも苦労をしましたが、それを支えながらも、「サイコ」を作り上げたセンスは、ほとんどアルマのものだったのだということが解かります。

映画の中で、最初、ヒッチコックとアルマが知り合った時は、アルマの方が映画の現場では上司だったそうです。彼女にも、たくさんの才能があったのですが、結局、夫を支える側に立ってしまったということらしいんです。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ヒッチコック

ヒッチコックが、ブロンドの美女との浮名を流し、楽しんでいる裏で、アルマは、彼を助け、彼の不貞をガマンしていたのですが、この「サイコ」を製作している頃、アルマもキレちゃったんでしょう。ちょっと、自由な時間を楽しみます。そんな彼女の姿を観て、不安に駆られるヒッチコック。いつも自分の方を向いていた彼女が、誰かの別の方向を見始めると、不安になっちゃうんでしょうね。


男って、面白い。普段は、自分が遊ぶ事に精一杯で、まったく気にも止めていないのに、相手が自分の方を向いていないと解かると、すごく不安になってしまう。普段から向き合っていれば良いのに、首輪をしてしまった女は、自分から逃げないと思ってるんですよね。アホかっ!!首輪なんて、いつでも外せるのよっ!(笑)甘いわっ!!(笑)

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ヒッチコック

ヒッチコックとアルマは、無くてはならないパートナーで、二人で一人のヒッチコックだったということが、この映画で、とても良く解かります。やっぱり、女性って偉大です。人の前に立つ時は、いつも一歩下がって、まるで昔の日本女性のようなのに、仕事に入ると、彼より才能を発揮する。こんな味方が居たからこそ、ヒッチコックは、素晴らしい作品がいくつも残せたのでしょう。


この映画を観て、自分が才能を見込んだ男を育て上げて、成功させるという女の生き方もステキだなって思いました。いつも自分が前に出るのではなく、一歩引いて夫を支えるという古風な生き方も、カッコイイんです。でも、成功するには、夫の才能を見抜き、彼を支える程の力を自分が持っていなければ出来ないけどね。(笑)


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-ヒッチコック

私、この映画、とてもお薦めしたいと思います。特に、大人の女性に観て欲しい。夫婦の絆があれば、落ち目になった時でも、乗り切る事が出来るかも知れないっていうことが描いてあります。夫婦というものを、今一度、考えてみて欲しい。もしかして、最後の最後で、一発逆転があるかも知れません。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ





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