「だいじょうぶ3組」 これは、また違った”最強のふたり”ですね。子供への教育はこうするべきです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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先日、「だいじょうぶ3組」の試写会に行ってきました。


ストーリーは、

4月の新学期を迎えた東京郊外の松浦西小学校。補助教員の白石優作(国分太一)と新任教師の赤尾慎之介(乙武洋匡)が、受け持ちの5年3組の教室に現れると、生まれつき手足のない赤尾の姿を見た生徒たちの表情に驚きと戸惑いの色が広がった。普段の授業をはじめ、運動会や遠足などのイベントを経て、2人の先生と28人の生徒たちは信頼を深めていく。
というお話です。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-だいじょうぶ

これは、日本版「最強のふたり」ですね。フランスの映画とは違うけど、この二人の先生は最強です。子供の教育とは、こういうことを言うんだなぁって思いました。私も、涙ぐむ場面がいくつかあったのですが、横にいた高校生たちは、何度も大泣きしていました。まだ学校に行っている子にとって、この映画の先生は、とってもステキに見えたのかも知れません。


この映画でやっている授業は、本当にどの学校でもやって欲しいなって思いました。最初から細かく説明してしまうとネタバレになってしまうので、あまり詳しくは書きませんが、ある女の子が登校拒否になり、その彼女の為に特別授業をやるのですが、その授業のテーマが、「赤尾先生って、変ですか?」っていうものなんです。


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先生をやっているのは乙武さんなので、手足がありませんよね。だから、子供たちは、遠慮しながらも、”変”と言うんです。確かに、私、これ正しいと思いました。変=変わっているんだから、自分と違えば、変わっていると思いますよね。それを、親たちは「そんな事、言っちゃいけません。」とか、怒るでしょ。でも、怒ることじゃないんです。変なんですから。でもね、”変”だけど、”ダメ”じゃないんです。

これ、とても大切な事だと思うんですけど、偽善的に見ない振りをするとか、差別だと言って言葉を使わせないとか、既に、それが身障者に対しての差別ですよね。同じ人間なんだから、変だね、変わってるねって言うのがどうして悪いの?変わっていることを認めて、だけど、こんなに素晴らしい面があるという事を見ればいい。腫れ物に触るように、見ないようにするという、特別扱いすること事態が差別なんだって解からないのかな。別に、手足が無くても、ダウン症でも、てんかん持ちでも、自閉症でも、同じ人間なんだよ。変だっていう事は、おかしなことでは無いし、それは間違ってない。だって、私だって変わっている人が居れば、見てしまうもん。仕方ないですよ、自分と違うんだから。


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だけど、自分と違うから普通じゃないの?普通って何?って事になるでしょ。普通って、多数決。多数派が普通という基準になる。でも、もし手足が無いのが多数派だったら、手足がある人が動物園で展示されるかも知れないよね。人と違っても自分は自分だし、最初からそういうものだと思ってるから気にならない。それなのに、あなたには手足が無いから優先してあげるとか、隣の人がコソコソ話して覗き見するとか、そんな人の目が、”自分は身障者だから”っていう卑屈な気持ちになっていくのではないですか?手足が無いから、何か困ったら言ってねとか、ダウン症なの?じゃ、解からなかったら聞いてねとか、特別に意識しない事が、同じ人間として大切なんじゃないのかなって思いました。

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以前、作家の筒井康隆さんが、作品の中で”てんかん”の事を書いて、てんかん協会に訴えられて、一度、筆を折りましたよね。てんかん協会って、頭悪いのかしらと思いました。”てんかん”という病気を沢山の人に知って貰う事が、”てんかん”という病気で苦しんでいる人を助ける事になるという事が解からないのかな。”てんかん”の人が事故を起こして何人も殺したというニュースしか流れなきゃ、恐いよね。


普段は、普通に生活が出来ていて、薬を飲んでいれば大丈夫っていうことを、キチンと沢山の人に伝えないから、”てんかん”を持っている人は雇いたくないと思うし、”てんかん”を持っているという事を隠してしまう。もし、”てんかん”について小説とかで書いてもらって、一般に知識が広がれば、”てんかん持ちなんで、運転はダメです。”とか、明るく言えるのに。そして、周りの人間も、何か起こった時に対処してあげられるでしょ。自分達を隠す必要なんて無いんですよ。

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人と違ってもいいんです。違うのが当たり前なんだから。それが、目に見える違いか、精神的な違いか、身体の中の違いか、それぞれに違うし、誰もが違う面を持っていて、それを卑下することなんて全く無いの。自分は自分だし、友達は友達だし、嫌いなら嫌いだし、好きなら好き、何でも一緒。

そんな事を、とても解かりやすく、今の大人によって植えつけられてしまった”変なこだわり”と言うか、間違った教育を、この映画は、正してくれていると思いました。子供もそうだけど、大人が一番、気が付いていかなければならない事なんだけど、頭の固い年寄りは難しいのかな。今の子供には、本当の教育をしていって欲しいです。そうすれば、人の認識とか、心とかが変わっていくと思いました。

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この映画、すごく感動しました。ぜひ、お薦めしたい映画です。子供にも、大人にも観て欲しい。そして、間違った認識を正して欲しいです。フランス映画の「最強のふたり」でもそうだったように、身体に障害があろうと無かろうと、やれることはやる、出来ないことは手伝ってもらう、周りの人間も、必要以上に気にする事は無い、このスタンスを忘れない事が、差別という言葉自体を無くすことに繋がるのではないかと思います。私、差別って言葉、大っ嫌い!差別って言葉自体が、差別を作っているんですから。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ




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