先日、「大奥~永遠~」を観てきました。
ストーリーは、
美しい容姿と才覚を持つ5代将軍・徳川綱吉(菅野美穂)による巧みな統治手腕によって、これまでにない栄華を誇る徳川幕府。だが、綱吉が一人娘を亡くして跡継ぎ作りに専念するようになったのを機に、大奥では正室と側室の派閥争いが表面化し、男衆の策略、陰謀が繰り広げられようとしていた。そんな中、貧しい公家の出身ながらも並外れた才気を認められ、右衛門佐(堺雅人)という男が大奥入りを果たす。権力闘争をくぐり抜け、綱吉の信頼をも獲得し、徐々に力を手にして大奥総取締となる右衛門佐だったが……。
私は、原作ファンなので、内容は全て知っていて観に行きました。原作が面白いので、もちろん、映画の話も面白いです。原作通りに作られていました。綱吉のお話は、家光の時代とリンクしていて、TVドラマの有功編から繋がっているんです。有功と同じ容姿をしていながら、まったく違った人生を歩む二人の男と将軍の話なので、面白いんです。
私は、家光と有功の話の方が好きなのですが、たくさんの出来事が起きるのは綱吉編なので、映画にするには、こちらの方が良かったのかな。でも、赤穂浪士(忠臣蔵)の話は省略してありましたね。さすがに、そこまでやると、大変だったのかな。
綱吉は、酷い将軍と言われているけど、この話を観ている限り、周りの人間に振り回されて、結局、責任を取らされたという感じなんですね。実際の歴史上の事は判らないけど、この話の中では、自分の周りに居た、自分の好きな人たちの為に政治をやってしまったということなんですよね。それは、女性なら、当たり前かも知れない。女って、人に左右される事が多いですもん。決められなくて、人に言われると、”じゃ、それでいいよ。”って言っちゃう事、多いもん。(笑)
それにしても、世継ぎを世継ぎをって言われる彼女の辛さは、尋常じゃないでしょうね。私だって、子供を産んでなくて、どうして産まないのとか、どうして作らなかったのとか言われると、結構、キツいですもん。産みたくなかった訳じゃなくて、結局、出来なかっただけ。対処をしようと思った時には、身体の方に問題が起きたってだけ。女にとって、子供を持てないって事は、マジで辛い事です。
右衛門佐は、公家でありながら、身を売るような生活を送っていて、そこから逃れる為に大奥に来たんですけど、大奥で使えている将軍が、自分と同じように沢山の男に身を売るような生活を送っていて、大奥をバカにしながらも、将軍である綱吉の悲しさを一番理解していて、そこに愛があるんですよね。大人の愛です。いいよねぇ。

この映画は、若い学生の方達よりも、ちょっと年齢が高くなった、それこそアラサー、アラフォーと呼ばれる女性の方が、良くわかるんじゃないかな。生きる為の自分の立場とか、対面とかがあるんだけど、でも、本当は、心から愛する人が居て、でも、それを表に出せないという、よく言う、しあわせな家庭があるけど、不倫してしまう主婦とかの気持ちに近い部分があるような気がするんですよねぇ~。(笑)
私は、この映画、お薦めしたいです。女性には、超お薦めしたい。歴史的な映像も美しいし、着ている着物も美しいし、女であるがゆえの悲しみみたいのも描かれていて、いいなぁって思ってしまいますよ。せっかくだから、正月には、日本の歴史を勉強しながら、映画で楽しんでみたらいかがでしょうか。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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