「アルマジロ」それは国際平和活動なのか、それとも戦争なのか。戦地の人間はそんなこと関係ない。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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今日は、「アルマジロ」を観ました。アップリンクさんのディスカッション付き上映会です。考えさせられるものでした。ドキュメンタリーなので、ストーリーというより、内容ですね。


内容は、

2009年、デンマーク兵士メスやダニエルらは10日間の訓練の後、アフガニスタン南部の前線作戦基地アルマジロへと向かう。イギリス同様国際治安支援部隊(ISAF)支援国であるデンマークは警戒エリアでパトロールを担当。彼らはタリバンの拠点まで約1キロの場所で穏やかな日々を送っていたが、ある日、タリバンと交戦することになり……。
というお話です。

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アルマジロ

色々、考えさせられました。デンマークの20歳前後の青年が、戦争に行くんです。デンマークは徴兵制があって、兵士に行くか、または、他の道を選ぶかという選択があるようです。徴兵を選んだアフガニスタンの平和維持軍として従軍する青年を追うのですが、これを誰の側として捕らえるかによって、考え方がいくつも分かれると思うんです。


デンマークの青年は、まだまだ子供です。親は、行ってほしく無いだろうけど、仕方ないことですよね。で、ここで思うのですが、その青年が本当は1人行けば良いのに、日本が平和維持軍として協力をしないから、2名行くことになるのかもと言うことなんです。映画では、描かれていないけど、日本は、お金を出して、戦争はしないということで、協力していないでしょ。それって、人の命をお金で買っていることですよね。私の子供の太郎は行かせたく無いから、隣の次郎くんにお金を払って行って貰っているということでしょ。本当に、人の命をお金で買って良いのかな?すごく悩みました。


もちろん、自分の子供には死んで欲しくないけど、じゃ、隣の子は死んで良いのかってことでしょ。納得出来ませんでした。やっぱり、日本も、憲法を変えて、ちゃんと協力するべきだと思うのは当たり前じゃないの?命をお金で買うことが普通と思ったら、人間、おしまいでしょ。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アルマジロ

でもね、ディスカッションでもそうだったんだけど、ほとんどの人は、他国の人は死んでも良いけど、私たちは生き残りたいっていう考え方なんです。戦闘はしないってことで、悲しくなっちゃいました。徴兵制が出来たら日本から出て行くなんていう人も居て、自分の国や土地に愛着が無いんだなって思いました。自分の命だけが大切なのねって・・・。こういう人がいるのでは、日本は滅びる道を歩むだろうなって思いました。日本人じゃなかったのかも知れないけど。今は、中国人や韓国人が多いからね。


アフガニスタンでは、タリバンが力を増していて、どんなに維持軍や米軍が行っていても、何の役にも立っていないようで、現地の人は、出て行って欲しいと言っている場面があります。はっきり言って、アフガンの人の為になんて、EUや米の人は死にたく無いよね。どうして望まれてもいないのに守らなきゃいけないの?って思うけど、平和維持の為だからと国に言われれば、仕方ないのかな。お金が絡んでいるのだと思いました。アフガンにも資源がたくさん在るんでしょ。


戦地に行った彼らは、平穏でいる事が退屈になり、段々と戦闘を望んで行き、戦闘に入ると、麻薬のように、その殺戮に没頭して行きます。私、これ、解るんですけど、戦争もゲームなんですよね。相手を倒すことに快感を覚えるんです。殺したら1点って感じ。それって人の命なのに、ゲームの中のゾンビを倒すのと一緒なんです。一歩間違えば自分が死ぬという緊迫感で、アドレナリンがドバッと頭から出て気持ち良くなる、それは人間が人間であるが故のサガです。獲物を狩るという民族なら当たり前の事。日本人は、農耕民族だから、その気持ちはあまり解らないでしょう。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アルマジロ

そして、自分の勝利を誇らしく思うんだけど、でも、それは人間の命を奪ったと言うことで、冷静になると、その矛盾に苦しむことになるんです。それも、人間であるが故のサガですよね。動物なら、獲物を狩っても罪悪感なんて感じなくて済むのに。獲物にも家族がいたことに気づき、これは平和維持ではなく、戦争なのではないかと思うんです。


どう思いますか?人を助ける為に行って、助ける為に戦っているハズが、戦争として捉えられてしまう。もし、私が兵士なら、自分が正義の為に戦ったのに、それを戦争だって言われたら、悲しいけどな。人を守りたいと思ったから兵士になって、従軍したのに、人殺しって言われたら、どうなのかしら。私は、その人たちに、人殺しとは言えません。あなたは正しいことをしたと言ってあげたい。


この映画で心底思ったことは、無垢な青年が、人の為にと思って戦って、死んだ仲間も居るのに、無駄だと言われたら、彼等は、どうしたら良いのか。平和維持と思って、命をかけて戦っているのに、安全なところに居る日本人に、それって戦争だよねって言われる彼等がかわいそう。戦地に居たら、罪なんて感じてられないでしょ。直ぐ次に、自分が殺されるかも知れないのに。安全なところにいる人間が、戦争だとか、罪だとか、言う権利は無いと思う。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アルマジロ

井の中の蛙とは良く言ったもんで、日本は本当に世界のことを知らなさ過ぎると思います。戦わないのは良いことだと思っているなんて、日本人全体が、引きこもり状態になっていると思いませんか?戦わないからいじめられる、反論しないから叩かれる、人と同じ意見ならゆっくりしていられるなんて思っている人がこんなにいるのかと思って、恐ろしくなりました。私は、叩かれたら叩き返す、当たり前です。社○党の方のように、妻が目の前でレイプされても歯を食いしばって我慢するなんて、私には出来ません。私なら、命を張ってでも戦います。


憲法を変えて、自衛隊を日本軍としたら、戦争をすると言う訳では在りません。国というものをキチンと考える上で、徴兵制も必要だと思うけど、でも、戦争をする訳では無いんです。今の若い人は、結構、解ってくれている人が多いようで、自衛隊への入隊希望者が増えているようですが、誰も戦争をしたいなんて思っていないんです。戦争を起こさない為に、抑止力が必要なんです。


「沈黙の艦隊」っていうマンガ、読んでませんか?それを読めば解ると思うけど、ある日本の自衛官が原子力潜水艦を乗っ取って、戦争を止めないと制裁するぞっていう話なんだけど、その潜水艦ヤマトは、決して戦争をする為ではなく、戦争をすべて止めさせて、平和を維持する為に、自分が悪者になる話なんです。それこそ、日本人だと思うんですよね。


ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アルマジロ

この映画を観て、改めて、自衛隊を日本軍として、徴兵制必要なら作って、世界と同じ土俵に上がらなければと思いました。命の重さはどの国も同じなのだと考えたいです。人を簡単に大量殺戮したり、自分の子供を殺したり、自殺したり、その無駄にしている命を、人の為に使おうと思わないのかしら。


戦争で変わってしまう人間の姿と、どう変わっても自分の息子なのだと迎える家族、命を落としてしまった兵士、色々な人間の姿を見て、戦争はイヤだけど、今、そこにある危機を前に、自分はなにが出来るのかと、とても考えさせられる映画でした。すごく生々しいです。本当の死体なども映っているので、そういうのがダメな方は止めたほうが良いかもしれません。

でも、私は、この映画、たくさんの方に、これからの日本を考える方には観て欲しいと思いました。だって、戦争って、すぐそこにあるんですよ。対岸の火事じゃないの。日本が明日にはチベットのように、中国の自治区になっちゃっているかもしれないんです。極楽トンボすぎる~!!(笑)

ゆきがめのシネマ。試写と劇場に行こっ!!-アルマジロ

一つ、今日、恐ろしいと思ったのは、一人が戦争反対と言うと、同調して、戦争反対と思わない人は軽蔑に値するとか人間じゃないとか言ってしまう、人をすべて否定してしまう人が多いということ。自分と同じでない人間は、すべて排除したいという考え方の人間が結構いることに驚きました。人の意見を取り入れて、もう一度考えるのが知識でしょ。まるで宗教かいじめのようで、恐ろしいなと思いました。こういう人が、いきなりキレて、無差別殺人とかしちゃうんだろうなぁ。怖くなって、知らない振りをすることにしました。刺されたら怖いもん。(笑)人の意見を聞いて、自分の意見を言う。当たり前の事なんだけどね。





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