今日は、「裏切りの戦場 葬られた誓い」を観てきました。
ストーリーは、
フランス国内で社会党のミッテラン大統領と国民運動連合のシラク首相が大統領選挙最後のアピールを繰り広げていた1988年4月22日、遠く離れたフランス領ニューカレドニアのウヴェア島で、カナック族の独立派によってフランス憲兵隊官舎が襲われ、警官が4名死亡、30名が誘拐される事件が起きた。政府は、フランス国家憲兵治安部隊（GIGN）の隊長であるフィリップ・ルゴルジュ大尉を交渉役として任命し、彼は平和的解決を模索するが、国内では政治家たちによる対話路線と強硬路線で意見が対立していた。ルゴルジュ大尉は独立派を説得し国家への忠誠と解放を約束したが、彼の尽力虚しく政府からの攻撃命令が下った……。
というお話です。
フランスと言うと、ステキなラブストーリーや自由奔放なスタイルというイメージが先行していて、憧れの国のように思っていましたが、酷く暗い面も持っていたんだなと、改めて気がつきました。言われてみれば、フランスは、植民地を今でも手放さずに統治しているんですよね。考えて見れば、酷い話です。
ニューカレドニアと言うと、日本では「天国にいちばん近い島」とか言って、何も知らないアホな考え方を植えつけられていますが、その国に住んでいる方達は、ずーっとフランスに統治され、自由に法律も制定することも出来ず、自分達民族の伝統を壊されたり、考え方を変えられたりして、子供たちへの教育さえ自由にならないなんて、本当に酷い話です。
戦争後に植民地化されて直ぐならまだしも、近代社会に置いて、いまでも他国に統治され、自分達の民族の伝統を伝えられないなんて、信じられますか？日本にいながら、ネットで世界のことが解る時代に、自分達の歴史を伝えられない人々がいるなんて、理解出来ません。
フランスだけでなく、中国もチベットなどを侵略し、自分達の教育を押し付けて伝統を壊している。本当に、この時代に許されないことだと思うんだけど、それがまかり通っているというのが、信じられません。日本は、本当に、極楽トンボですね。だって、「天国にいちばん近い島」なんて、この映画を観た後だと、いつ殺されるか解らないという天国に近い島っていう意味に思えます。
この映画は、ちょうどミッテラン大統領とシラク首相が選挙で争っている時に起こった紛争で、原住民は、フランスの決めた法律に納得できず（伝統を壊す法律だったのです。）、法律を撤回して欲しくて起こした騒動でした。人を殺すつもりはなく、基地の占拠だけを目的としていたのに、興奮した一人が殺人をしてしまったんです。
話を聞いていると、原住民が言う事の方が、筋が通ってるんですけど、大統領選で票が欲しいので、原住民をテロとして、その解決をしたというのをアピールに使いたいということなんです。酷いでしょ。そんな中で、原住民の話を上に伝えて、交渉で解決しようと奮闘する治安部隊の大尉フィリップ。彼は、どちらの言い分も解っていて、なんとか穏便に済まそうとするのですが・・・。辛い話でした・・・。
この話は、現実にあった事件を映画化したものです。ステキなフランス映画も良いですが、国には、色々な面があるのだという現実を受け止めて、考えて観て欲しい映画だと思いました。政治の人気取りの為に、植民地の紛争を利用するとか、人の命をゴミのように扱うなど、許されることではありません。日本も、今、ちょうど、選挙前で人気取りの為に、良い事ばっかり叫んでいる能無しがたくさん居ますが、見る目を養いましょう。出来るわけが無い事を言っている人間は、嘘つきです。騙されないように気をつけましょうね。
私は、この映画、ぜひ観るべき映画だと思います。お勧めしたいです。キレイな面だけではなく、ちゃんと世界の両面を見て、自分で判断出来る様になりたいですね。衝撃の実話を楽しんできて下さい。考え方が、少し変わると思いますよ。ぜひ、楽しんできてくださいね。
・裏切りの戦場 葬られた誓い＠ぴあ映画生活
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