先日、「シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語」を観てきました。
ストーリーは、
田舎町のサーカスにやって来たミア。ミアの視線を感じ、見つめ合っていた空中ブランコ乗りの青年が、突然ブランコを握り損ねて下に落ちてしまう。駆け寄ったミアだったが、青年は地面に吸い込まれてしまい、それを見たミアも後を追う。やがて目を覚ましたミアは、まったく知らない世界にいることに気付く。その後ミアは、消えてしまった青年を捜すために歩みを進めるが……。というお話です。

これ、シルク・ドゥ・ソレイユの舞台を観た事の無い人には、導入編として良いかも知れませんが、舞台を観てしまっている人には、なんとも物足りないのではないかと思ってしまいました。私、結構、シルク・ドゥ・ソレイユが好きで、ラスベガスに行くと、必ず観ているし、日本に来た時も、結構、観ているんですよ。ラスベガスでは、いくつものホテルで、シルク・ドゥ・ソレイユの違う演目をやっていて、友達と旅行に行って、幾つか観たんです。ただ、「O」だけは、チケットが手に入らずに、観ることが出来なかったんですけど。でも、他の幾つかは観ているんですよね。だから、画面の中に納まってしまっているシルクは、ちょっと物足りない感じでした。
確かに、シルク・ドゥ・ソレイユのチケットを手に入れるのは困難だし、映画を観るような値段では観れないので、シルク・ドゥ・ソレイユがどういうものなのかを知るには、とても良い作品だと思います。大きな舞台で、たくさんの大掛かりな仕掛けをして、身体能力の高い役者たち(オリンピック選手も居ます。)が演じるのですから、それはそれは、素晴らしい舞台です。それが、2000円弱で観れるのですから、お得ですよね。
今回の映画は、ベラッジオでやっている「O」の舞台や、トレジャーアイランドでやっている「ミスティック」の舞台など、色々な装置を使って、ストーリーを構成しているようでした。途中に出てきた大きな顔は、確かに、トレジャーアイランドで観た時に、大きなカタツムリと一緒に出てきた装置だったような・・・。忘れちゃったけど・・・。水を使った舞台は、「O」の舞台ですよね。ベラッジオしか、あの舞台は無いはずだから。
そんな感じなので、舞台を観てしまっている人には、継接ぎをしているのが解ってしまうんです。だから、私は、途中で、眠くなってしまい、ウトウトしてしまいました。3Dなのに・・・。(笑)
でも、それぞれの役者さんの身体能力は素晴らしいので、3Dで観るだけの価値はあると思いますよ。腕1本で自分の身体を支えて動き回るって、すごいですよ。どんな訓練をしたら、あんなことが出来るのか、観てみたい。
そうそう、映画だからこそ違和感があったのが、舞台だと、生だから、種も仕掛けも無いっていうのが解っているんだけど、映画だと、あまりにも、最近はCGが多いので、どんなにすごいことをやっていても、CGなんじゃないかと思えてしまうからです。シルク・ドゥ・ソレイユなので、実際にやっていることは解っているのですが、映像になってしまうと、どうしても、脳が疑ってしまう。それがあって、違和感を感じたんだと思います。
私は、シルクの舞台を観た事の無い方や、それほど多く観ていない方には、お薦め出来るかな。観てしまった方には、ちょっと物足りないと思います。大好きなシルク・ドゥ・ソレイユなんですけど、映画には、それほどの感動は無かったなぁ。本当は、たくさんの人に、シルク・ドゥ・ソレイユを生で観て欲しい。でも、そう簡単には観ることが出来ないので、まずは、ぜひ、映画で、シルク入門をしてみてください。楽しんできてくださいね。
・シルク・ドゥ・ソレイユ3D 彼方からの物語@ぴあ映画生活
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