先日、「任侠ヘルパー」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
暴力団の隼会から脱退し、堅気となってコンビニ店員として働く翼彦一(草なぎ剛)。強盗に入った老人に店の金を渡したことから刑務所送りになった彼は、獄中でその老人・蔦井雄三(堺正章)と再会。元極道であった彼は彦一に、コンビニの件の礼として出所後に自分と兄弟分だった極鵬会の組長・朝比奈(宇崎竜童)を頼れるように手はずを整えてくれる。出所したものの、身を寄せる場所のない彦一は、朝比奈を訪ねることに。だが、彼から破産した老人たちを劣悪な介護施設に放り込み、年金や生活保護費を絞り取るシノギを強いられる。
というお話です。
TVのドラマを、ある程度観ていたので、楽しみにしていました。あの優しげなツヨポンが、ヤクザって、最初、とっても違和感があったんだけど、ドラマを見ているうちに、なんとなく馴染んでしまった・・・。(笑)ドラマが結構、面白かったので、映画はどうかな~って思っていたのですが、まぁ、ちょっとありえない話だったけど、面白かったですよ。楽しめました。まぁ、ちょっとありえないストーリーでしたが。(笑)
まるでコントのような事件で、彦一は刑務所に入るのですが、普通、この状況なら刑務所には入れられないハズなんだけど、まぁ、映画だからね。で、出所して、行くところも無く、働き場所も無く、途方に暮れて、結局、極道の社会に戻ることに。私、あまり極道のことって解らないんですが、確かに、破防法とかが出来て、暴力団撲滅と大騒ぎしているので、この筋に居た方は、迫害されて、仕事するにも難しいのかも知れませんね。
極道に戻って、仕事を貰ったら、それがなんと介護施設関係の詐欺。極道として割り切って仕事をしようとするのですが、どうしてもヘルパーの仕事のことがよぎってしまい、つい、手をかけてしまう彦一。極道でも、やさしい心を持っているんです。そこら辺が、このドラマのいいところだよなぁ。
いつも思うんだけど、極道の人だって生きていて仕事をしなくちゃいけないんだから、介護施設とかやるのも良いんじゃないかな。年金や生活保護を搾り取っても、その分、ちゃんと介護をすれば、悪い事じゃないでしょ。どんな人たちだって、生活する権利はあるんだから、全てを潰してしまうのは、やっぱり不味いんじゃないの?頭で考えて動ける人と、身体で覚えなきゃダメな人っていると思うんです。そういう人に極道って、必要な場所なんじゃないかな。何事も、やり過ぎるのは良くないでしょ。それは、警察側も極道側も。
そんな施設を巡って、政治家や役所、暴力団が絡み、振り回されるのは、可愛そうな老人たち。なんとも、今の介護の問題を、良く表していると思いました。どこまで行っても、マニュアルにあることばかり言う役人たち、キレイ事ばかり並べる政治家、善人を装う暴力団。どこまで行っても自分の事しか考えず、介護で困っている人たちのことは二の次なんですよね。腹が立ちます。
この映画、ちょっと嘘臭いストーリーではあるけど、介護現場の現実を描いていて、面白いのではないかなと思いました。大手を振ってお薦めは出来ないけど、小手くらいならお薦めしたいかも。観ていて面白いことは面白いんですもん。正気に返ると、ありえないって思っちゃうけど、でも、面白いの。
そうそう、ツヨポン、すごくイイ身体しているんですね。上半身脱いで、彫り物を見せる場面があるのですが、本当に良く鍛えた身体で、男って感じでした。あの身体で、かわいいお父さんを演じるのは無理でしょ。だって、近所の奥様方が抱きついてきちゃうんじゃないのっ!!ヨダレが出そうな身体だもん。(笑)
ドラマを観ていた方も、そうで無い方も楽しめるので、ぜひ、楽しんできてくださいね。