先日、ラテンビート映画祭で「悪人に平穏なし」を観てきました。
ストーリーは、
マドリッドの中年捜査官サントス・トリニダは、泥酔して立ち寄った酒場で、怪しげな男たちと遭遇し、事件を起こしてしまう。サントスは、事件の発覚を恐れて、現場から逃走した目撃者の足取りを追い始めるが、まもなく、目撃者の背後に不穏な動きをする犯罪組織があることを突き止める。
というお話です。
はっきり言って、悪徳警官なんですよ。酒を飲んで、自分に逆らう奴には制裁を加えるみたいな、もう、最悪警官なの。迫力はすごいんだけど、どうしても、警察の癖に、どうしてそれほど悪い奴なのよぉって思ってしまって、のめり込めませんでした。
酒飲んで、いう事聞かなかった人を殺して、証拠隠滅。完璧に証拠隠滅したと思ったんだけど、一人だけ、現場から逃げた男がいるの。その男を追っていくと、どーも、麻薬密売に繋がり、それがテロ組織に繋がっているんです。つい、飲み屋の3人を殺してしまい、証拠隠滅をしたいだけなのに、その証拠がテロまで繋がってて、どーしようもなく、凶悪犯にまで手を伸ばさなくちゃいけなくなっちゃうんです。
テロ組織なんで、もちろん警察や検察の手が伸びていて、捜査しているんです。犯罪組織対策課が捜査していると、何故か、失踪課のサントスが現場に現れるので、とても不審に思っていて、調べるんですけど、どうして彼が居るのか解らない。そりゃ、殺人事件とテロと失踪係が繋がっているとは、誰も思わないよねぇ。(笑)
話は、ちょっとムカつくんだけど、迫力はすごいです。とにかく、主人公のサントス、極悪すぎて怖いの。何処までも追ってくるから、テロの犯人がかわいそうになるくらいなんです。普通なら、警察を応援したくなるんだけど、観ていると、どう考えてもテロ組織の人たちの命を案じてしまうのよ。いいの?そんなんで。(笑)

オッサンのアクション、すごいですよ。よたよたしてそうなんだけど、ある場所では敏捷だったりして、本当はどっちなんだよってツッコミたくなるけど、とにかく、ハラハラドキドキがすごいです。だって、テロ組織を追っているんだけど、検察や警察も、そのテロ組織を追ってきているから、彼らより先に、証拠である人間を消さなくちゃいけなくて、その追いかけっこがすごいのよ。

そして、恐ろしいクライマックスに行き着くんだけど、それまで、ドキドキハラハラ、楽しんでくださいね。私は、まぁ、お薦めしても良いかなって感じですかね。だって、主人公がかわいそうじゃないんだもん~!!でも、ハードボイルドものとしては、とても楽しめると思いますよ。ぜひ、楽しんできて下さい。
http://www.hispanicbeatfilmfestival.com/lbff2012/no-habra-paz-para-los-malvados.html