ラテンビート映画祭で「ママと私のグローイング・プラン」を観ました。
ストーリーは、
17歳で出産したグレースは、メイドとウエイトレスの仕事を掛け持ちしながら、娘アンシエダッドを一人で育ててきた。その娘も13歳になり、思春期特有の悩みを抱えていたが、グレースには娘の変化に気づく余裕はなく、妻のある医師との恋愛に溺れていた。授業中、大人になるためのステップについて話を聞いたアンジーダッドは、大人になるための経験を積んで、母親から独立する計画を練り始める。
というお話です。
娘のアンシエダッドは13歳で難しいお年頃。女として生きている母親を汚いというかイヤらしいと思って、嫌悪しているんです。まぁ、反抗期なのかな。で、ある日、学校で、「子供と大人には境界線があり、その境界を越えなければ大人になれない。大人になる為には試練が必要。」と習います。とっても素直なアンシエダッドは、母親がイヤなので、大人になって、母親とは別に生きていきたいと思います。
とっても勉強家のアンシエダッドは、たくさんの本を読んで、大人になる為のステップと試練を勉強し、それを実行に移そうとします。とっても危なっかしいんだけど、13歳の女の子って、きっとこんなことを考えているんだろうなってとても理解出来ました。すごく可愛いんだけど、どこか大人びていて、ひねくれてない分、一番正しい正解を導き出すんですよ。本当に、子供って怖いよなぁ。
母親のグレースは、17歳でシングルマザーとなり、母親からも見離され、とても苦労して娘を育ててきました。娘を大切に思っているけど、とにかく生活する為のお金を稼ぐのに必死なのと、自分も幸せを掴みたいという願望が強くて、アンシエダッドの変化に気づかず、やさしい言葉も言わないんです。娘は解ってくれていると思い込んでしまっているんですね。
母娘の絆は少しづつ崩れて、たくさんの問題が起きていきます。この問題を、どうやって切り抜けていくのか、ぜひ、楽しんできて下さい。いくら母娘でも、やっぱり、口に出して話さなければ伝わらない事もあるんです。母娘でも、違う人間だし、性格も違うのだから、相手がすべて解ってくれると思ったら大間違い。ちゃんと言葉で伝えなくちゃね。言葉が難しければ、抱きしめるだけでも、随分違うんじゃないかしら。
母娘というのは、とても仲が良くなる事もあるし、嫌悪しあってしまうこともある。同姓というのは、結構難しくて、必ずしも上手く行く訳ではありません。でも、話し合えば、やっぱり親子なのだから分かり合えると思います。この母娘も、最後、どうなっていくのか、お楽しみにね。
母と娘という関係性がとても良く描かれていました。アンシエダッド役の女の子がとても生意気でかわいくて、”クソがき~!!”って言いながら、頭をグリグリしたくなるような愛らしさだったんです。
私は、お薦めしたいかな。この映画は、女性に向いているかなと思いました。母親との関係や娘との関係を思い出しながら、ちょっと笑ったり、感動したり、色々考えさせられると思いますよ。日本公開は決まっていないのかな。単館系でやってくれたら面白いと思うんだけど。
映画祭は、まだ続くので、気になったら、観に行ってみてくださいね。
http://www.hispanicbeatfilmfestival.com/lbff2012/girl-in-progress.html