今日は、「ハンガーゲーム」の試写会に行ってきました。字幕と吹替え版の両方とも試写があったのですが、吹替えに間に合ったので、そちらを観てしまいました。
ストーリーは、
富裕層によって支配され、パネムという名の独裁国家と化したアメリカ。そこで民衆の絶大な支持と人気を集めているのが、各地区から選出された12歳から18歳までの男女が森の中で殺し合い、生き残った者に巨額の賞金が渡されるという殺人サバイバル「ハンガー・ゲーム」だった。まだ幼い妹がプレイヤーに選ばれてしまったカットニス(ジェニファー・ローレンス)は、彼女の代わりにゲームに出場することを決意。家族を養うための狩猟で鍛えた弓矢の腕と持って生まれた鋭い勘を生かし、強豪プレイヤーを打ち倒していくが……。
というお話です。

予告を観た時から、バトルロワイヤルのパクリだなって思っていたのですが、バトルロワイヤルとジェラルド・バトラーの”ゲーマー”を足したような内容でした。確かに、面白いとは思うけど、日本では、あの「バトルロワイヤル」があるから、あれと比べてしまうと、全然迫力が無いんですよね。やっぱり、深作監督って、スゴイ人だったんだなぁ。この作品は、軽いサバイバルゲームになってしまっていて、24人で1人になるまで殺しあうって話なんだけど、必死さが無いんですよ。殺すことを楽しんでいるだけのように見えてしまうの。
まず、どうしてそのゲームをやり始めたかという理由が、あまり納得出来ないんですよ。政府に反発した13区域が制圧され、氾濫の罪を忘れさせない為に、12区域から2人づつ、生贄のようにゲーム参加者を選んで、殺人ゲームをやらせるというものなんです。アメリカの未来ということなんで、州のいくつかが氾濫を起こしたってことなんでしょうね。でもね、ゲームをやることで、氾濫を抑えられると思っているのが理解出来ない。群集心理って、抑えられれば抑えられるほど、たまってたまって、爆発するでしょ。今の中国みたいに。今のまま抑えられると思ったら、大間違いよって感じでした。
で、ゲームが始まるんだけど、なんだか、必死さが無いんですよねぇ。殺らなければ殺られるっていう、恐怖とか、緊迫感とか、切羽詰った感じが無いんですよねぇ。選手どおしで仲間になったり、最後は一人しか生き残れないのに、不思議でした。
富裕層がゲームを見ていて、戦士に人気が出れば、スポンサーから援助が出るということなのですが、全然、その恩恵にあずかれないんです。私、もっとスポンサーから、ピンチの時に武器が贈られたり、薬が送られたりするのかと思ったのに、全然、助けが来ないんですよねぇ。スポンサーの援助なんて、無くても良かったんじゃないのかなぁ。意味が無いっす。
アクションは、弓を使ったり、ナイフを使ったり、結構、派手で楽しめましたよ。”ウィンターズ・ボーン”のジェニファーちゃんが、主役のカットニスなんですけど、ちょっと田舎臭い感じで、貧困層から選ばれた戦士という役にピッタリでした。嬉しかったのは、ウディ・ハレルソンが手助けする役で出ています。彼、好きなんですよねぇ。カッコイイ。
カットニスと同じ区域の戦士ピータに、ジョシュ・ハッチャーソンくん。彼は子役からやっていて、”テラビシアにかける橋”の主役が印象的ですよね。良い役者になりました。でも、まだ19歳なんで、これからも楽しみです。
この内容で、142分は、ちょっと長いけど、寝てしまうような退屈な部分は無いし、結構、楽しめましたよ。娯楽作品として観るには、良いと思います。あまり深く考えると、私のように、たくさんツッコミが出てきてしまうので、軽く観てみてください。
私は、この作品、アクションのみを楽しめる人には、お薦め出来ると思います。理屈を追ってしまったり、心理を考えてしまうと、内容が薄いので、辻褄が合わなくなって、ムカつくかも知れません。
もうすぐ公開なので、ぜひ、楽しんできてくださいね。
・ハンガー・ゲーム@ぴあ映画生活
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