今日は、「コッホ先生と僕らの革命」 の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
1874年、イギリス留学を終え、ドイツへと帰国したコンラート・コッホ(ダニエル・ブリュール)。とある名門校へ英語教師として赴任した彼は、授業の一環としてサッカーを教える。サッカーを通して、子どもたちはフェアプレーとスポーツマンシップの精神を学び、それまで抱えていた階級や国籍に対する偏見が少しずつ薄れていった。しかし、帝国主義下にあったドイツでは反英感情が高まっており、イギリスで確立されたサッカーは反社会的なものの象徴であった。地元の有力者やほかの教師たちは、コッホを学校から追い出そうとするが……。
というお話です。
実話に基づいた話なのですが、とってもステキな話で、面白くて、感動でした。
帝国主義化のドイツというのは、規律正しく、今の北朝鮮のように、みんな同じ方向を向くような、そんな感じなんです。そんな堅苦しく、厳格な社会の中で、子供たちは、先生のいう事を丸のまま覚えさせられ、口答えも出来ず、何が正しくて何が間違っているのかという判断さえさせてもらえず、まるで小さいドイツ兵のロボットを生産しているようで、酷い教育だなと思いました。
そんな子供たちの前に、イギリスから帰ってきた教師のコッホがやってきます。英語教師のコッホの教え方は、他の教師とは違い、楽しみながら勉強するというものでした。サッカーというスポーツをやりながら、英語を覚えるんです。
サッカーというスポーツをやりながら、フェアプレイの大切さ、仲間への思いやりなどを覚え、同時に、貧富の差で分かれていた子供たちの心も、一つになっていきます。その一つになっていく子供たちの姿が、とっても良いんですよ。最初は、裕福な家の子がボスのようで、貧困な子をいじめているのですが、サッカーを始めたら、貧困な子が上手いことが判り、立場が変わっていくんです。帝国主義下のドイツで、その教室だけ、階級制度というものが無くなっていくんです。
子供たちの演技が、とっても活き活きしていて、観ているこちらまで、嬉しくなってしまうような感じなんです。お金持ちの子と貧困な子の葛藤が結構描かれているのですが、どちらの子も、それなりに悩みがあり、親に逆らえず、悩んでいます。でも、自分の親の言っている事にガマンが出来ず、二人とも、それぞれに行動に出ます。彼らの変化を、良く観てくださいね。子供ってこういうもんだって事が判り、とても愛おしい気持ちになります。
もう一人、ちょっと太っている靴屋の子供なんですが、この子がとっても良い子で、頭が良いんですよ。友達思いで、重たい身体で必死にキーパーをやって、商人の子の頭脳を持っているんですよねぇ。いやいや、この子、注目して観ていてください。彼は、とってもかわいいです。
サッカーの成り立ちも重要ですが、子供たちの成長を繊細に深く描いているので、とても見応えのある作品だと思いました。サッカーというスポーツ一つで、これほどにたくさんの人が変わっていくのだということが解ります。
今でも、サッカーを観ていてエキサイトしちゃいますが、始めたころの彼らも、観ていて、とっても興奮したようですよ。ただ、ボールを蹴っているだけじゃないかって言っているのに、段々と、ルールがわかってくるにつれ、その面白さに引き込まれていくんです。いつの時代も一緒なんだなぁって笑ってしまいます。
私は、この作品、とてもお薦めしたい作品です。あのドイツのサッカーも、最初は、こんな風だったんだって解り、ドイツが努力を重ねて、今の強いドイツサッカーを作り上げたのだということが解ります。映画好きの方も、サッカー好きな方も、満足出来る作品だと思いますよ。子供さんにも良いけど、半分くらいは、子供と先生たちの葛藤なので、少し眠くなっちゃうかも知れません。ぜひ、楽しんできて下さい。
スミマセン、今日、ちょっと疲れていて、感想にまとまりがありません。読みにくくてゴメンナサイ。
・コッホ先生と僕らの革命@ぴあ映画生活
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