先日、「灼熱の肌」を観てきました。お友達が招待券を下さって、行ってきました。ありがとう!!(*^_^*)
ストーリーは、
俳優になることを目標にしているポール(ジェローム・ロバール)と恋人エリザベート(セリーヌ・サレット)は、画家である親友のフレデリック(ルイ・ガレル)に誘われローマにやってくる。フレデリックは美しい映画女優の妻アンジェル(モニカ・ベルッチ)と暮らしており、四人はローマでの日々を共に過ごす。深く愛し合うフレデリックとアンジェルだったが、二人の心は少しずつ擦れ違いが生じ、関係はきしみ始めていた。
というお話です。
美しい映像と言われるフィリップ・ガレル監督作品です。
お金持ちの画家フレデリックのローマの家へ、主人公の売れない俳優ポールとエリザベートが尋ねて行くのですが、これ、どう見ても、貧乏なポールが、お金持ちのフレデリックに面倒を見て貰っているようにしか見えないんですよ。フレデリックは遺産がたくさんあるし、その妻アンジェラは、有名女優だし、お金に困ってないんです。そこに遊びに来て、随分、居座っていたんじゃないかなぁ。人に頼って生きるのが平気な人間って居るんですよねぇ。私は、そういう人間を軽蔑するけど。
で、フレデリックの家に置いてもらっている間、フレデリックとアンジェラの関係をずっと見ているわけですよ。フレデリックは、美しい妻に興味が無い振りをしながらも、すごく独占欲が強く、彼女が奔放に遊ぶのを苦々しく思っています。アンジェラの方も、もっと自分に興味を持って、かまって欲しいのに、目を向けないフレデリックに腹を立て、外で他の男と遊んでいます。
そんなすれ違う二人を見て、ポールはフレデリックが心配で、ずーっと一緒に付いて、慰めているのですが、今度は、ポールがフレデリックとばかり一緒に居るので、エリザベートが不満を持ち、怒り出します。何処までも、すれ違う男と女の気持ちを、ローマの暑い風と美しい風景の中で、ドライに、そして、情熱的に描いていきます。とても美しいですよ。
フランス映画なので、またもスッキリはしませんが、なんだか、愛しても、愛しすぎると、自分を追い込んでしまって自滅するよなぁっていう教訓を得ました。やっぱり、愛しているというのは良いけど、どこかで、そんな自分を冷静に見れる自分も持っていないと、周りが見えなくなり、判断も出来なくなるのでしょう。何事も、ほどほどが一番良いんです。
若い頃は、結構、恋愛に必死になってしまうこともあると思うし、それを止めろとは言わないけど、でも、自分や相手を傷つけるような恋愛は、途中で正気に戻って欲しいな。もしかして、もっと自分に合う人が、先に控えているかもしれないし、どこかで区切りをつけて、新しく踏み出す力を持ってください。
私も、1回目は失敗しちゃったけど、2回目は、結構、上手く行っていると思うよ。まぁ、先は解らないけどね。何事も、程ほどに、あまりくっつき過ぎないのが良いのかも。相手のことを知りすぎる必要も無いんです。好きな相手でも秘密ってあってイイじゃん。
この映画、フランス映画、単館系が好きな方にはお薦め出来ますが、ハリウッドなどの大作が好きな方には、ちょっと辛いかな。興味があったら、観に行ってみてください。映像の勉強とかしている人には、良いかも知れません。ぜひ、楽しんできて下さい。