フランス映画祭8作目は、「スリープレス・ナイト」でした。
ストーリーは、
マフィアの車が強盗に襲われ、大量のドラッグが奪われた!犯人の正体は、2人の刑事。しかし、そのうちの1人であるヴァンサンは、犯行の最中に素顔を見られたために正体を捕まれ、マフィアのボスにより息子を人質にとられてしまった。愛する我が子を取り戻すため、マフィアたちが待ち受ける巨大なナイトクラブにたった一人で乗り込んだヴァンサン。奪った麻薬を返すことを条件に息子を取り戻そうとした矢先、彼の行動を怪しんだ別の警官も後を追ってクラブに潜入し、予期せぬ三つ巴の戦いに発展してしまう...。閉ざされた空間でノンストップに続く壮絶なアクション。
というお話です。
展開がすごくて、超面白かったです。一つの建物の中にある、クラブ、バー、カジノ、ビリヤード場、他を上から下まで、縦横無尽に駆け回り、息子を奪還するために、ギャングと戦い、警察と戦い、もー、大変な事になります。これ、ハリウッドリメイク、誰がやるのかしら。すごく期待しちゃいます。
最初は、主人公がとっても悪い奴で、ギャング同士の抗争なのかと思ったら、段々と、彼らの謎が解明されていきます。彼らは刑事で、ギャングに裏で協力して賄賂を受け取っていたのですが、取り引きの情報を手に入れ、横取りすることにするんです。悪徳警官ですね~。
どうみても悪徳警官なんだけど、何か裏がありそうな雰囲気なんですよね。そんな時、ドラッグを横取りしたのがバレて、息子を誘拐されてしまうんです。そこからが、ジェットコースターのように、どんどん話が入り組んで走り出します。このスピード感は、凄まじいものでした。それこそ、目が回ります。
あまり感想を書いてしまうと、このスピーディーで衝撃的な話のネタバレになってしまうので、難しいんですよぉ。とにかく、ピンチになったり、優位に立ったり、誰が味方で誰が敵なのか、本当の目的はなんだったのか。そして、最後に行き着く先は?勝者は誰なのか。謎の先に、また謎があり、息がつけないほどの緊迫感がありました。
面白いと思ったのは、一つの建物の中を走り回って、逃げたり追ったりするんですけど、その行動がとても緻密に作られているんです。1階のクラブから大きな回り階段を登ると、2回のビリヤード場とバーへ続き、ギャングのボスの部屋へもそこから入ります。クラブから厨房へと続き、そこから階段を使って2階へ登れたり、もう、自分で書いていても、良く解らなくなっちゃいます。内容を追って図面を描いたら、きちんとした図面が出来上がるんじゃないかと思います。それくらい、緻密に追ったり逃げたりが出来ていて、位置関係は、女性より男性の方が、ちゃんと認識出来るんじゃないかしら。すごいです。
とにかく、サスペンスアクションが好きな方には、とても楽しめる内容だと思います。特に、男性が好きそうな気がするなぁ。とても男臭い映画です。女性は、ほとんど中心に居ません。男臭くて、カッコイイ映画です。ぜひ、公開されたら観てくださいね。今年9月に公開予定です。ハリウッドリメイクも楽しみですね。
「フランス映画祭」 http://unifrance.jp/festival/2012/