「孤島の王」 実在した北欧の少年院。恐ろしい過去は正さなければならない。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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今日は、「孤島の王」を観てきました。


ストーリーは、

1915年、罪を犯した元船乗りの少年エーリング(ベンヤミン・ヘールスター)が、ノルウェー本土からバストイ島に送り込まれてくる。外界から隔絶されたその島には、11歳から18歳までの非行少年を更生させる施設があり、少年たちは過酷な重労働を課せられていた。かなり高圧的な院長(ステラン・スカルスガルド)や寮長(クリストッフェル・ヨーネル)への反発と脱走を繰り返すエーリングの姿は、抑圧された少年たちの心を突き動かしていく。
というお話です。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-孤島1

衝撃作でした。チラシを観た感じ、暗い作品かなーとは思いましたが、実際にノルウェーにあった少年院の話で、それがアルカトラズ島のような状態で、少年たちが酷い扱いを受けていたというのには、衝撃を受けました。本当に、酷かった。


確かに、少年たちは罪を犯して、この島に連れて来られていて、刑務所へ行くよりはマシだということなのかも知れないけど、それにしては、扱いが酷くて、体罰なども多いんです。そんなバストイ島に送られたエーリングは、院長や寮長に従順に従う少年たちを見て、反発を覚えます。エーリングが入れられた寮の班長の少年は、従順にはしていても、心の中には納得の行かない物を抱えていて、エーリングは、反発しながらも、彼と行動を共にするようになっていきます。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-孤島3

本当に、ちょっとしたことで、すごい暴力を受けたり、性的暴行をうけたりするんです。確かに、彼らは、殺人や盗み、他にも沢山の罪を犯して、この島にやってきています。だからと言って、虐待をしていい理由にはならないでしょう。規律は必要だし、教育も必要だと思うけど、でも、無意味な暴力を与えるのは、彼らを矯正するための妨げになると思うのは間違っているかしら。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-孤島5

未成年の犯罪は、問題が多いですよね。だからこそ、矯正施設というのは大切だと思うんですけど、酷い犯罪の場合は、大人と同じように裁判にかけられて罪を償うようにして、軽い犯罪なら、少年院へ送致するという方が良いと思うんです。酷い犯罪を起こすような少年は、更生しないと思うんだよなぁ。自分の子供の頃のことを思い出すと、子供でも、ちゃんと意思はあるし、解っていて悪い事やってますからね。ここまではやっても良いけど、これ以上やったらマズいなって解ってるもん。それで悪い事するって事は、大人を舐めてるんです。だからこそ、酷い犯罪は、ちゃんと大人と同じように罪を償わせなければいけないと思うんです。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-孤島2

だけど、この映画の矯正施設は、本当に酷い。大人と同じように刑務所で罪を償う方が、まだ、理に叶った管理をされていて、良かったのではないかと思います。子供だけということで、敵=看守たちも、何をしても反抗出来ないだろうと思って、酷いことをするんです。とにかく、性的虐待は、最低です。そんな事をする人間をいつまでも施設に置いておく院長も、また、裏で悪い事をしているんです。本当に酷い話。

福祉、奉仕という名の下に、酷いことを繰り返している人間って、世の中にいますよね。ほとんどの人は、素晴らしい人達だと思いますが、一握りの悪い事をする人間のせいで、信用されなくなるというのは、悲しいことです。でも、やはり、監視をする人間を監視する組織、そう、「公安部」のような人間が居ないと、やっぱり心の弱い人間は、悪い方へ進んでしまうのかもしれません。

ゆきがめのシネマ、試写と劇場に行こっ!!-孤島4

少年たちは、どうなるのか。そして、王となるのは誰なのか。

私は、単館系の考える映画を好きな方には、お薦めいたします。スッキリ終る内容ではないので、モヤモヤと残ってしまいます。エンディングで、本当の監獄島の映像が流れます。それも、酷い映像です。すごい衝撃作なので、ぜひ、観てみてください。そして、少年犯罪について、少し考えてみてくださいね。カメ



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