先日、「恋と愛の測り方」 を観てきました。
ストーリーは、
結婚3年目を迎えるニューヨーク在住の夫婦、マイケル(サム・ワーシントン)とジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)。ある夜、マイケルが同僚の美女ローラ(エヴァ・メンデス)と出張に行くことに。かねてから夫がローラに惹(ひ)かれているとにらんでいたジョアンナは、それを追求しようと遠回しに質問をぶつけてみるが、はっきりとした答えを返してもらえないまま家を出ていかれてしまう。出張先でローラと一線を越えるべきか越えないべきかマイケルが悩んでいるころ、ジョアンナは偶然の再会を果たした昔の恋人アレックス(ギョーム・カネ)と食事をしていた。
というお話です。
この映画、結構、リアルな夫婦の姿を描いていて、オオッと思いました。私、観ていて、結構、キツかったです。だって、子供の居ない夫婦で、お互いに仕事を持っていたら、こんな風になるよねぇって感じで、リアルなんですもん。お互いを尊重しながらも、相手には、自分が理想とする人間であって欲しいと願ってしまう、とても複雑な心理状態を上手く描いているんですよ。相手には望んでも、自分は自由でいたいの。我がままだと言われても、人間だもの(by.みつお)。(笑)
お互いに仕事を持っていると、夫婦の生活以外に、もう一つ世界を持っていますよね。家庭の自分ではない、戦う自分が居て、競争社会で戦争している訳です。だから、仕事上で相手と仲良くしたり、ケンカをしたり、嘘をつくことも、騙すことだってあるでしょ。それについて、家庭で話すことも無ければ、パートナーに説明する必要も無い。ただ、愚痴を聞いてもらうだけ。
この映画でも、夫のマイケルは、建築関係かなんかの仕事をしていて、ローラ(エヴァ)と組んで仕事をすることになります。パーティーでローラに会ったジョアンナは、彼女と居るマイケルの態度に不安を覚え、浮気を疑います。これ、ローラに会ってしまったから不安になったけど、会わなければ何も知らないですよね。何の問題も無いはずだったんだけど、会ってしまって、見てしまったから言わずにはいられない。仕方ないですよ。普通なら会わないから、こんな事、たくさんあるんだろうって思うんだけどね。
疑われたマイケルは、”そんな事無いから”って言うんですけど、内心、ローラが気になっていて、出張でドキドキに遭遇します。ま、大人なら当たり前か。でもさー、そういう場面に遭遇した時に、どう対処するかも、大人の大切なところじゃない?若い頃なら、酔った勢いで行っちゃうとかあると思うけど、もう、結婚しているし、妻を愛している訳でしょ。ネタバレは出来ないから書かないけど、なんだか、マイケルの行動には、イラついたなぁ。煮え切らない態度に、ハッキリしろっ!って言いたくなった。やるならやる、やらないならやらない、どっちかにしろよっ!!
一方、ジョアンナも、夫が出張中に、偶然の出会いがあり、問題行動があります。でもね、同じ女としては、解るなぁって思いました。元彼と会って、なんだか懐かしい思いに駆られてしまうって、あるよね。昔はどうだったとか、どうしてあの時別れたのかとか、時間が経っているから冷静になって話せるし、昔はイヤだったところが、今は許せるように自分が成長していたりして、イイ感じになれるんですよ。でも、落ち着いて考えて見ると、夫が居て、安心出来る場所があるからこそ、元彼に会っても、余裕で居られるし、大きな気持ちで相対せるんです。それがジョアンナにも、きっと、解っていて、こういう話になるんだと思うんですけど、こちらもネタバレは出来ないので、観てくださいね。
私は、この映画、あまり話題になってないけど、お薦めしたいと思います。若い夫婦の姿を、リアルに描いているし、大きな動きは無いけど、その心の動きの表現の仕方がとても上手いと思いました。私は、好きな映画だな。邦題が、良くありがちな、恋とか愛とかって名前になっちゃっていて、インパクトに欠けるよね。もう少しなんか無かったのかな。題名は、可愛いラブストーリーっぽくなっているけど、リアルな夫婦映画です。ぜひ、楽しんできて下さい。
・恋と愛の測り方@ぴあ映画生活