先日、「キラー・エリート」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
殺し屋稼業から身を引いたダニー（ジェイソン・ステイサム）は、かつての相棒ハンター（ロバート・デ・ニーロ）がオマーン首長の息子を殺した男たちへの報復に失敗し、捕えられたことを知る。ハンター解放と引き換えにその仕事を引き継いだダニーだったが、今回の標的に共通しているのは、国家レベルの秘密組織「フェザー・メン」に守られたSAS（英国特殊部隊）の精鋭たちであり……。
というお話です。
ハチャメチャアクション映画かと思いきや、実際にあった事件を基に作られたフィクション映画で、結構、本当にあったんだろうなっていうようなお話でした。舞台は、１９８０年代のオマーン戦争に絡んだことなのですが、その時代に、オマーンが保有する資源に対して、口出しをしたい国が、ある犯罪に手を貸したという話です。
オマーンという国は、ずっとイギリス植民地であり、１９７０年に王族同士のクーデターにより新国王に代わり、１９７１年にイギリスから独立し、国際連合に加盟したんです。独立したのは良かったのですが、治安は安定せず、独立後もイギリスが裏で随分と口出しをしていたのではないかと思われる記事もチラホラ。そんな中で、いったい何が起こっていたのかというのが、この映画の内容です。
元相棒のハンター（ロバート）が捕まって、彼を助ける為に、辞めていた殺し屋を、再び再開させるダニー（ジェイソン）なんですが、彼、超強いんですよね。信じられないくらい強いの。だって、銃を持っているより、素手の方が強いんだから、参っちゃうよね。それ、武器検査してもムダじゃんって突っ込みたくなるほどの強さです。まるで、プロボクサーに、バットを持って殴りこみに来ないでねって言っているようなもんでしょ。（笑）
そして、最強の殺し屋二人に敵対するのは、イギリスの元ＳＡＳで現在は裏の殺し屋のスパイク（クライヴ）です。彼は、イギリス政府関係の裏の汚い仕事を請け負い、国の為に働く人なんですが、なんか、映画の中では、それほどの大きな力を持っている人物ではないように思えて、随分、制限が付けられているように見えました。そんな制限の中、自分の信念を曲げずに戦います。
ダニーとハンターは、唯の請け負いの殺し屋なので、この事件の本当の目的がわからず、相対するスパイクも、イギリスの利益を守る為とは解っていても、本当の目的は、解っていないんですね。そして、依頼の殺しをしたり、殺しを阻止したりと、色々な事件を進めて行くうちに、段々と、裏に何かあるのではないか、大きな陰謀があるのではないかと感づき始めます。
謎あり、アクションありで、イケメンおじ様３人が、バリバリ殺りあいます。本当は、誰が悪くて、何が目的で、どうしてそんなことって、色々書きたいんだけど、ネタバレ出来ないので書けません。残念よぉ～。ネタバレ出来ないと、この映画、解説も出来ないし、思ったことも書けないから、辛いわぁ～。まぁ、仕方ない。
あまり内容について書けないので、ジェイソン・ステイサムのムチャなアクションを紹介しようかな。イスに縛られたまま、戦うんですけど、それ、どう考えても無理でしょ～っていうようなアクションを展開してくれます。観ていると、イスに縛られているというより、手にもったイスが付いてくるって感じかしら。笑えますよ。そこまでやるか～って感じ。そして、クライヴ・オーウェンは、ちょっとオッサン入っていて、あまりアクションはしてくれません。その足で間に合うの～？って声をかけたくなるようでした。まぁ、彼はアクション俳優じゃないからね。（笑）最後にデニーロ様ですが、あの年齢にしては、動きが良いですね。頑張っているなぁって思いました。
そんな３人が頑張っているので、結構、良く出来ていて、面白いです。裏の陰謀を考えなくても、ある程度は楽しめます。まぁ、オマーンという国の位置を考えて、オマーンの情勢を知ると、もっと楽しめる内容なんですけどね。中東からの航路に関係する国なので、今の石油の高騰や円高にも関係しています。調べると面白いですよ。
私は、人によって、お薦めして良い作品かなと思いました。あまり、深く考えたくない方は、アクションだけ楽しめば良いけど、それだけだと、ちょっと物足りないかも知れません。中東の情勢や昔の植民地支配、資源の争奪戦などを解って観ると、先進国がどれほど資源を独占したいと思っているかなどの裏話が解って面白いと思いますよ。ぜひ、楽しんできてくださいね。
・キラー・エリート＠ぴあ映画生活
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