今日は、「レンタネコ」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
サヨコ(市川実日子)は、都会の片隅にある平屋の一軒家で数えきれないほどの猫たちと一緒に暮らしている。幼いころから人間よりも猫に好かれる子どもだった彼女の状況は今も変わらず、サヨコは占い師などの数ある肩書とは別にある仕事をやっていた。それは寂しい人に猫を貸し出す「レンタネコ」という一風変わった商売で……。
というお話です。
もぉ、猫好き必見の作品です。そうでない方も、あまりのかわいさに、うにゃうにゃって、身体も心も柔らかくなりますよ。今のところ、今年一番の癒し映画です。癒されましたよぉ。
誰でも、寂しい時ってありますよね。その寂しい心の穴を何かで埋めないと、どんどん風が通り抜けて、凍えて死んでしまうかも知れません。そうなる前に、心の穴を埋めなさいっていうお話なんです。とってもやさしい雰囲気が全体に流れていて、今の日本に必要な潤いを与えてくれると思います。
年齢を取って、猫を飼うのを躊躇していた老人や、単身赴任で寂しい思いをしていたサラリーマン、レンタカー屋の窓際受付嬢などなど、みんな寂しいんですね。そんな人達に、猫を貸して歩くんです。もちろん、猫が酷い扱いを受けたりすることを防ぐ為に、ちゃんと調査はするんですけどね。そして、合格した人にのみ、貸してあげるんですけどね。みんな、ネコのおかげで、幸せな時間を過ごせるようになっていくんですが、それは、こちらまで嬉しくなってしまうような、そんなしあわせなんですよ。良かったなぁ・・・。
考えさせられたのは、レンタカー屋の受付嬢の話なんですが、彼女は、仕事でレンタカーをランク別に紹介していて、自分も、生活の中で、いつもランク付けしていることに気がつくんです。でもね、ランクってナンなの?どこの大学を出ているからAランク、一流企業に勤めているからAランク、ホワイトカラーはBランク、フリーターはCランク、など、って話が出るんですが、フリーターだけど東大出てるかもしれないし、一流企業に勤めているけど変態だったりと、一概にランクなんて付けられないでしょ。そんなランク付けなんて、自分に自信が無い人間の心の拠り所でしか無いんです。ランクなどを考えるより、自分に自信を持つ事が先でしょってことなんです。猫は、自分に自信を持たせてくれますよぉ~。(笑)
いくつかの話がオムニバスっぽく描かれるんだけど、どれも良いのよぉ。一つ一つに、うんうんって頷いてしまって、感動してしまいました。荻上監督って、上手いなぁ・・・。感動と笑いのツボを抑えてるもん。何度も同じ事を重ねてやって笑わせたり、直接の感動ではなく、じーんとするような感動を与えてくれるんです。
映像も、いつもどこかに猫が映っていたりして、それぞれ自由に動いていて面白いんです。1度はストーリーを追うために観て、2度目は猫のみを追って観て、3度目は全体の美しさを観ると、堪能出来るかな。市川さん演じるサヨコの服も、とてもカラフルでかわいいものばかりです。花柄が多くて、どの洋服も着てみたいなあって思いました。ほっんとにかわいいよぉ。
私、この映画、超お薦め映画です。ぜひぜひ、たくさんの人に観てもらいたいっ!!最近の日本は、結構、心がササくれている人が多いような気がして、震災後の復興のリバウンドが来ているような気がするんです。そんな今、この映画で、やさしい心を思い出して欲しいです。5月に公開って、すごく良いですよ。チューリップなど、桜が終った後に、たくさんの花が元気に咲いてくる時期でしょ。そういう花の咲く時期にとても合う映画なんです。猫と花と、温かい風が、みんなの心を癒してくれると良いなぁ。