今日は、「ヘルプ 心がつなぐストーリー」の試写会に行ってきました。
ストーリーは、
アメリカ・ミシシッピ州。1960年代当時、白人家庭でメイドとして働く黒人女性は“ヘルプ”と呼ばれていた。作家志望のスキーター(エマ・ストーン)はメイドの置かれた立場に疑問を抱き、彼女たちにインタビューをすることに。仕事を失うことを恐れて、皆が口をつぐむ中、一人の女性の勇気が社会を揺るがすことになる。
というお話です。
本当に最近まで、アメリカでは黒人への差別が酷かったということがよく判ります。今でも、ニュースなどでたまにありますが、人種や宗教などで、差別をしてしまうというのは、無くならないんですかね。人類ほど進化している動物はいないのに、どうしてこういう差別っていつまでも残っているのかしら。同じ人間だし、それぞれの人種で得意なことがあるわけでしょ。どちらが上とか下って無いじゃないですか。とってもムカつきました。
確かに、自分と違う人を見ると、ちょっと恐かったりすることってありますよね。敵対してしまうのって、相手を知らなくて、怖いから、自分に近づけたくないっていう本能が働くのかも知れません。でも、これほどに頭が良くなってきているんだから、話してみるとか相手を知る努力をして見なくちゃね。ただ、自分から遠ざけているだけでは、何も始まらないし、相手だって気持ちがあるんだから、良い印象は持たないですよね。
そんな差別の強いミシシッピー州の小さな町でのお話です。子供は生まれると、すぐに黒人のメイドに育てられます。白人の母親は、まともに子供も育てられないんです。毎日、お茶会などを開いて、自分の娯楽ばかり追及していき、子供は二の次。酷い習慣ですよね。子供は黒人に育てられるのに、大きくなる中で、白人の親が黒人に対して酷い態度をとる姿を見て、それが普通なのだと思ってしまう。最低の人間が出来て行くんです。
そんな酷い中でも、黒人たちはガマンして、生活をする為にメイドとして働いています。町中では、黒人がKKK(クー・クラックス・クラン)に殺されたり、白人が黒人開放を叫んだ人間を殺したり、キング牧師もこのころなのかしら。ケネディも暗殺された年代ですね。暗い時代です。
その町に生まれ、時代の先端を行く大卒、キャリアウーマンタイプのスキーターが、自分を育ててくれた黒人が不当に解雇された話を知り、黒人メイドたちの不満を出版してみようと思います。そして、この「ヘルプ」という小説が作られていくお話です。
ただ、暗い話ではありません。色々ある中で、楽しく、明るく生きている彼女たちの姿が描かれていて、とっても楽しくて、じわじわ感動するステキなお話です。でも、ただ、感動だけではなくて、差別というのは、人間のどういう汚い部分を表に出してしまうかという深いところも考えてみてください。そして、差別というのは、アメリカの人種問題だけではなく、この日本でも、色々あるのだということを、今一度、考えてみる良い機会ではないかと思います。
差別は悪い事だと思いながらも、自分が、どうしても違う人種の方と一線を引いてしまうという本能的なものを感じます。こういうの、どうしたらよいのでしょう。話をすれば、相手が自分と同じで、良い人なんだということが判るのですが、どーも、敬遠してしまう。恥ずかしいけど、やっぱり私も差別をしてしまっているのかも知れません。こういうのって、努力でいつか無くなるかしら。一線を越えて、誰とでも仲良く出来たら、しあわせだなぁ。

私は、お薦めしたい作品です。ぜひ、観てください。感動と、ムカつく奴に仕返ししてスカッとした気分を味わって欲しいです。見た目と中身は違います。見た目が良くてもイヤな奴、見た目が悪くても、とってもやさしくてステキな人、たくさんの人物が出てきます。それぞれに、考えてみてくださいね。何度観ても楽しめる作品じゃないかな。私は、大好きな作品です。
・ヘルプ~心がつなぐストーリー~@ぴあ映画生活
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