今日は、「種をまく旅人~みのりの茶~」の試写会に誘っていただいて、行ってきました。
ストーリーは、
農林水産省官房企画官という身分を隠しながら、日本各地の農家の本音を聞いて回る大宮金次郎(陣内孝則)。そんな彼に大分県臼杵市役所の農政局長として、省が開発した農薬を普及させよとの辞令が下る。着任早々、無農薬栽培に切り替えた旧知のお茶農家の主人・森川修造(柄本明)と農業話で盛り上がるが、その翌日に彼が心臓発作で入院。孫娘みのり(田中麗奈)が修造の代わりを努めようとするが、農業のノウハウなど何も知らずに途方にくれる。そこへ金次郎が現われ、さまざまな面で彼女をサポートしていく。
というお話です。
茶畑をいきなり任されるみのりは、キンちゃん=大宮金次郎の助けを借りて、無農薬で畑を守ろうと頑張るのですが、やっぱり、虫が湧いたり、病気が出たり、たくさんの困難に見舞われます。なんども農薬を使えって言われるのですが、お祖父さんが作ろうとしていた茶葉は、農薬の無い、安全で美味しい茶葉だったので、それを貫こうとします。無農薬で農作物を作るということが、どれほど大変なのかという事を教えてくれていました。
でも、ちょっとリアル感に欠けるかな。農家の人が観たら、そんなに簡単なもんじゃないって思うのではないかと思います。ドラマだから、結構、簡単にやっている様に見えるんですよ。農家の人に申し訳ないかなって思う反面、この映画で、少しでも、無農薬の農作物の価値が解れば、それも良いのかなって思ったりして。やっぱり、出来れば、子供達には、無農薬の野菜を食べさせてあげたいですね。
茶畑の世話をする”みのり”は、都会でデザイナーとして仕事をしていたんですが、不況の折、仕事を無くしてしまいます。いままで自分の実力で仕事をしてきたと思っていたのですが、親のコネで入社して、仕事をさせて貰っていたという事が判り、一気に自信を無くして、旅に出ます。これって、とても有りがちだと思うのですが、デザインとか建築とか、企画をするような仕事をしている人間にありがちな勘違いですよね。飛びぬけた天才で無い限り、別に、デザインも建築も、誰がやっても同じなんですよ。自分は能力があると思い込んでいる人、今一度、自分を振り返り、初心に戻ることをお薦めします。私なんて、3歩進んで2歩下がるで、ホントに成長が遅いですが、まぁ、後退していないだけ良いかなって思って仕事してますよ。(笑)
農水官房企画官という役職の大宮、これ、遊びすぎでしょ。農水官房にいる官僚が、これほど外部に出ていたら、あっという間に退官させられて天下りですよ。(笑)一応、出かける時は、どこにいるとか申告しなくちゃいけないはずだし、国会の開催中は、出て行けないはずなんだけどなぁ。あまりにもいつも畑を手伝っているから、笑ってしまいました。でも、こんな官僚がいたら、もっと日本の農業は良い方向に向かっていたかも知れませんね。
それにしても、お茶の作り方って、結構、微妙なんですね。同じ茶葉から、緑茶も紅茶もウーロン茶も作られるなんて、すごく不思議です。その煎り方や、時間などなど、その違いだけで、味が全然違うものが出来るなんて、本当に魔法のようです。ああー、なんか、美味しい緑茶が飲みたくなってきた~。緑茶も、入れ方で全然味が違うんですよね。何事も、奥が深いです。
この映画、私は、お薦めしても良いかなぁって思いました。ゆったりした映画なので、癒しが欲しいと思っている方が観た方が良いかな。アクションとかで元気になりたい方は、止めた方が良いかな~。ちょっとしみじみするような映画なんですよ。観た後に、和室の縁側で、緑茶が飲みたくなりそうな雰囲気です。楽しんでくださいね。
・種まく旅人~みのりの茶~@ぴあ映画生活
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